壽々の雑記帳

観劇のコメントや日々の出来事・時事問題などについて綴ります。

雪組の不人気とやっぱり雪組の不人気と。

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


前回、月組の人気と雪組の不人気につい
て記事を書いたのは、昨年の8月。


それから、9カ月くらい経っているのに、
雪組の不人気は改善されていないように
思われます。


どうも、トップの彩風咲奈さんの人気が
イマイチの感じがありますが、そもそも、
雪組の公演作品の出来が総じて良くない
というのが一番の原因ではないかという
感じがします。


もう一度、彩風咲奈さんトップ就任後の
作品を振り返ってみましょう。
(彩風咲奈さんが出演していない公演は
除きます)


トップお披露目公演は、『ヴェネチアの
紋章』『ル・ポァゾン 愛の媚薬-Again-』
でした。
『ル・ポァゾン 愛の媚薬-Again-』は良か
ったと思いますが、『ヴェネチアの紋章』
がなんとなくイマイチな感じがしました。


『ヴェネチアの紋章』は、1991年の花組
公演で、大浦みずきさんとひびき美都さん
の退団公演。
原作は、塩野七生の『聖マルコ殺人事件』
で、絶賛を博したという公演。
この時の脚本・演出は柴田侑宏氏。
それを謝珠栄氏による新たな演出で復活。
(←ここが問題)


そして、トップ大劇場お披露目公演が、
『CITY HUNTER』 『Fire Fever!』。
これも、ショーは良かったのですが、問
題は『CITY HUNTER』。


原作は、人気コミックですが、何で、こ
の作品を宝塚で、上演しようと思ったの
か?という主人公の冴羽獠は、セクハラ
男。


「もっ〇り」は、「ハッスル」に変更し
たものの、女性のお尻を触りまくるとい
うキャラは残したまま。


男性客の私が見ても、これはいいのか、
という作品で、脚本・演出は齋藤吉正氏。


いくら、彩風咲奈さんも中身は女性と言
っても、女性客からみれば、男が女のお
尻を触りまくっている、としかみえない
でしょう。せっかくの大劇場お披露目公
演がこれではね。彩風咲奈さんの人気が
出るはずもなく……。


それに追い打ちをかけたのが、新型コロ
ナによる『ODYSSEY-The Age of Discov
ery-』の東京公演全公演中止。


後で、梅田芸術劇場メインホールで、再
上演したものの、東京公演が消滅してし
まったのは、彩風咲奈さんにとっては、
ダメージだったのではないでしょうか?


したがって、『CITY HUNTER』の次に
来たのが『夢介千両みやげ』 『Sensati
onal!』。


どうみても格好いいとは言えない小田原
弁の夢介が主人公の時代遅れの時代劇
『夢介千両みやげ』。(小田原弁を悪い
と言っている訳ではないので念のため)
「日本一のお人好し」が主人公ではね。
脚本・演出は、石田昌也氏。


さらに彩風咲奈さんと雪組の人気を下げ
て、大劇場は空席が目立つ状態。


そこで、起死回生の作品となったのが、
一本物の『蒼穹の昴』。


浅田次郎氏の名作を見事に舞台化。これ
で、人気は少しは上がったかに見えまし
たが、何と、演出家が不祥事で退団。


現在、その演出家が、宝塚歌劇団を相手
に裁判を起こしたところ。


どこまで、彩風咲奈さんの運が悪いのか
と思ってしまいます。


ここで、トップ娘役が朝月希和さんから
期待の夢白あやさんに交代。


その新トップお披露目公演が、『BONN
IE & CLYDE』御園座公演。


作品は、面白かったのですが、地方公演
であったのと、結局は、アメリカの連続
強盗殺人を繰り返したならず者の話で、
主人公二人への共感は得られず。


そして、現在、宝塚大劇場で上演中なの
が、『Lilacの夢路』『ジュエル・ド・パ
リ!!』。


ポスター画像が良かったので、期待が大
きかったのですが、初日からブロガーた
ちは、『Lilacの夢路』の辛口感想のオン
パレード。


これでは、彩風咲奈さんも雪組も人気の
上がりようがないでしょう。


どうも、主犯は、『ヴェネチアの紋章』
の謝珠栄氏。作・演出・振付ですが、演
出はやめて、振付に専念した方が良さそ
う。


こうして、振り返ってみると、大劇場公
演で、彩風咲奈さんは、大作の再演物が
一つもありません。


花組の柚香光さんは、『うたかたの恋』
を、月組の月城かなとさんは、『グレー
ト・ギャツビー』を、星組の礼真琴さん
は、『ロミオとジュリエット』を、宙組
の真風涼帆さんは、 『オーシャンズ11』
と『NEVER SAY GOODBYE』を、と、
他組のトップは、1作は大作の再演物の
主演を務めています(小池作品が多いで
すが)。


このままでは、彩風咲奈さんの長期任期
が想定しにくいだけに、人気が上がらな
いままで退団ということになりかねませ
ん。


雪組で『エリザベート』なんて、どうで
しょうかね。
歌上手の和希そらさんもいることだし、
来年は、雪組100周年だし。


とりあえずは、全国ツアーの『愛するに
は短すぎる』正塚作品に期待ですか。