鉄道レールを大量生産するために「圧延機の設備」が必要?雪組公演『ライラックの夢路』。
今晩は、壽々(じゅじゅ)です。
さて、雪組公演『ライラックの夢路』で
は、鉄道レールの試作品をアントンが完
成させた時、アントンは、「今のやり方
では効率が悪い。大量生産のためには、
新しい圧延機の設備が必要だ」と言いま
す。
すでに、ドロイゼン家の長男のハインド
リヒが製鉄所を経営しており、「錬鉄」
(炭素の含有量が少ない鉄)までは、製
造出来るようです。
で、アントンが試作した鉄道レールは、
恐らく、鋳込みによって作られたもの。
鋳型に熱して溶かした鉄を流し込み、そ
れを冷やして製造します。
今でも、形状の複雑な物は、この鋳込み
(鋳造)によって製造します。
ただ、鉄道レールのような形状の単純な
物は、この方法で製造していては、効率
が悪く、大量生産が出来ません。
そこで、アントンが提唱したのが「圧延
設備」の導入ですが、圧延設備の導入に
は莫大な費用がかかります。
「圧延設備」の実物を見た方は、さすが
に少ないと思いますが、ニュースなどの
映像で製鉄所が映る時に真っ赤な鉄の塊
が動いていくのが、大体、この「圧延設
備」です。
麺類やパンなど生地を麺棒でのばす様子
を思い浮かべるといいと思います。
圧延機では、ローラーといいますが、回
転する金属の2本のローラーの間を材料を
通すことによって、金属の塊を細く(ま
たは薄く)、長く延ばしていきます。
上下から材料を圧して延ばす設備という
ことで、「圧延設備」といいます。
鉄道会社を設立するためには、機関車や
貨車の購入、駅施設の建設などのほかに、
このレールを大量生産するための「圧延
設備」の導入にも莫大なお金が掛るので、
ドロイゼン家の兄弟たちは、色々と金策
に走るという訳です。
以上、元鉄鋼マンの「圧延設備」のミニ
解説でした。
それにしても、相変わらず酷評の多い作
品ですね。
酷評を書くために、わざわざ、観劇に行
っているような感じさえします。
それは、どうなんでしょうね。
読んでいて、余り、気分のいいものでは
ないですが。