月城かなとさん、海乃美月さんの私の消え残る想い出
今晩は、壽々(じゅじゅ)です。
私は、今でこそ全組公演観劇派ですが
(現在は、宙組を除く)、それは、会社
を退職して、毎日が日曜日になったから
という理由であり、当然、現役時代は、
平日の観劇は、仕事があってできません
し、日曜日も、翌日東京で会議が朝から
あったりするので、東京で前泊するとい
う可能性もあるので、結局、観劇できる
のは土曜日だけという状況でした。
そんな、私を救ってくれたのは、友の会
なんかではなく、土曜日に貸切公演のあ
る阪急交通社でした。
ただ、妻と二人で行こうとすると、結構、
費用もかかるので、公演を選ばざるを得
ませんでした。
したがって、観劇に行く組に優先順位が
あり、当時は、星組→月組→花組→雪組
→宙組の順番でした。
雪組公演は、宙組の次に観に行かなかっ
た公演で、当然、雪組時代の月城かなと
さんの想い出なんかあるはずもありませ
ん。(私が、和物が余り好きでなかった
というのもあります)
それでは、月組に組替えになってからは、
想い出があるのかと言われると、かすか
に思い出すのは、『夢現無双』の本位田
又八役です。
『夢現無双』は、佐々木小次郎役の美弥
るりかさんが主役か?と思うような作品
であったし、その佐々木小次郎になりす
ます本位田又八は、ちょっと情けない役
でした。となるはずでしたが、残念なが
ら、月城かなとさんが休演してしまい、
代役は、風間柚乃さんでした。
私の観たのは、代役の風間柚乃さんの方
だったと思います。
そうすると、月城かなとさんの想い出が
はっきり残っているのは、『ピガール狂
騒曲』の シャルル・ジドレール役からと
いうことになります。
シャルル・ジドレールは、パリのミュー
ジックホールのムーランルージュの支配
人であり、そのユニークな役で注目を浴
びました。
その後が、『ダル・レークの恋』のラッ
チマン大尉役で、犯罪者ラジエンドラと
疑われた時の月城かなとさんのちょっと
悪そうな表情が印象的でした。
「来るんですか、来ないんですか」は、
名セリフだと思いますし、それを月城か
なとさんが言うと、何か説得力があると
いうか……。
嫌がるカマラを強引に連れていく、とい
う場面なんですけどね。
その後の作品は、配信もあったことから、
すべて観ています。
月城かなとさんは、その美貌と優雅な立
ち姿が印象的で、特に、『グレート・ギ
ャツビー』のギャツビー役は、スーツ姿
が似合う月城かなとさんにピッタリの素
敵な役でした。
トップ5作退団というのは、通常任期で
はありますが、もっと、月城かなとさん
を観たかったという想いは強いです。
トップになれば、いつかは辞めるものと
は分かっているものの、もっと月城かな
とさんの率いる月組を観たかったという
思いがあります。
一方の海乃美月さんについては、上の順
番でいくと上から二番目ですから、それ
では印象に残っているのかの言うと、残
念ながら、これも、かすかに記憶に残っ
ているのは、やはり、『夢現無双』の 吉
野太夫役くらいです。
そして、ハッキリ印象に残ったのは、
『出島小宇宙戦争』のタキ役です。
演出の谷貴矢氏お得意のパラレルワール
ド物語で、月から来たカグヤ姫といった
役でしょうか。
その後は、やはり、『ダル・レークの恋』
カマラ役でしょうね。
海乃美月さんは、『桜嵐記』 の百合役や
『川霧の橋』お光役のような運命に弄ば
れて、薄幸な女性の役も似合えば、『今
夜、ロマンス劇場で』の美雪役や『フリ
ューゲル-君がくれた翼-』のナディア・
シュナイダー役のような自由奔放な役も
似合うという、まさに、月組トップ娘役
に相応しい演技派という感じがします。
また、多分、怪我の後遺症かと思います
が、ダンス面でもリフトの出来ない月城
かなとさんを立派に支えていたと思いま
す。
トップコンビを組む時には、月城かなと
さんとの並びを「見飽きた」と言ってい
た人もいましたし、任期途中では、月城
かなとさんの次のトップ娘役は誰になる
かという気の早い記事を書いていた人も
いました。
月城かなとさんが、やや、短めの任期と
いうこともあったでしょうが、やはり、
同時退団して良かったと思いますし、月
城かなとさんは、東京公演の千秋楽で、
「宝塚史上稀に見る不器用なトップコン
ビ」なんて言っていましたが、むしろ、
宝塚史上稀に見るお似合いのトップコン
ビだったと思います。
さて、次期月組トップコンビはどうなる
でしょうか?
なんか、面白そうなコンビになりそうな
予感が……。