聖乃あすかさん主演花組公演『Liefie』を観劇しました。ー正直感想(少しネタバレあり)
今日は、壽々(じゅじゅ)です。
昨日は、聖乃あすかさん主演花組公演
『Liefie(リーフィー)-愛しい人-』を
観劇に、名古屋も東京も猛暑の中を日本
青年館ホールまで遠征してきました。
日本青年館ホールは久し振りです。
銀座線に乗るのも久し振りでしたが、相
変わらず、混んでいました。
外苑前駅から外へ出てビックリ。
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道路が広くなっていました。
前回は、東京オリンピック前でしたので、
東京オリンピック開催に合わせて道路を
拡張したのかもしれませんね。
そして、日本青年館ホールもリニューア
ルされていました。
私の席は、2階席の最前列だったのです
が、目の前に何故かペンキの剝げ落ち
た手摺が……。
どこかの劇場みたいに、舞台が全然見え
ないということはないのですが、できれ
ば、もう、5センチくらい低くしてもら
えれば……。
聖乃あすかさんたちの客席降りもあった
ようですが、相変わらず、2階席はおいて
けぼりです。
とりあえす、公演プログラムからストー
リーです。
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オランダの小さな街で新聞記者として
働くダーン(聖乃あすか)は、誰もが思
わず笑顔になるような、世界を明るくす
るような、そんな"言葉"を探している。
そのために始めたことが、「あなたに伝
えたいこと」と題した記事の連載。自ら
新聞の広告欄を購入し、街の人々に取材
したニュースを載せている。誰かの人生
の役に立つようなニュースではないが、
その取材を通して自分の求める"言葉"に
辿り着けると信じ、ダーンは今日も街へ
と繰り出していく。
ニュースが掲載される水曜日、ダーン
は必ず幼馴染のミラ(七彩はづき)が働
くカフェへと足を運ぶ。ダーンとミラは
とても仲が良く幼い頃から一緒によく遊
んでいたが、大人になるにつれミラはど
んどん笑わなくなっていた。ダーンが"言
葉"を探す理由とミラが笑わない理由には
繋がりがあるとか、ないとか……?
お互いを思うあまりに本当の気持ちを
伝えられず、どこかもどかしい関係のダ
ーンとミラ。そんな二人を周囲の人たち
はじれったく思いながらも、温かく見守
っている。 街の人々を巻き込みながら、
ダーンは探していた"言葉"を見つけ出し、
無事にハッピーエンドに辿り着けるのかー。
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ミラが笑わなくなったのは、15年前の交
通事故で両親を亡くしたから。(←すで
にネタバレ)
そして、ダーンが"言葉"を探しているの
は、そんなミラを笑顔にしたいから。
演出は、この作品が宙組公演『夢現の先
に』に続いて2作目となる生駒怜子氏です。
で、今回は、ちょっと辛口批評になりま
す。
「ロマンチックコメディ」となっていま
すが、(客席からは笑い声は出ていまし
たが)そのコメディの場面がスベってい
ます。
これからも、コメディ作品を作ろうとい
うのであれば、もう少し、コメディのセ
ンスを磨いた方が良さそうです。
また、テーマはいいのですが、物語の起
伏が乏しいです。
「ほのぼのやろうぜ」は、いいのですが、
ちょっと、全体として、まったりしすぎ
です。
ですから、ラストで感動するはずが、ど
こか感動に繋がらない、ということにな
るのだろうと思います。
ダーンのミラへの告白のセリフはいいん
ですけどね。
また、花組若手メンバーは、一生懸命や
っているのですが、その熱量が観客にま
で届いていません。
一番、盛り上がるはずのクイーンズデイ
のお祭りの場面も、人数が少ないという
のもあるでしょうが、第1幕と第2幕とに
分断されてしまっているために、今一つ、
盛り上がりに欠けます。
なんで、ジェームス(泉まいら)がいつ
も読まれもしない手紙をヨハン (一樹千
尋)の許へ届けにくるのか、何で、ダー
ンは、赤の他人の レオ( 侑輝大弥)にヨ
レヨレになるまで殴られるのかが、ちょ
っと分かりにくいです。
※ジェームスが手紙を届けるのは、15年
前に亡くなった夫婦の父(ミラの祖父)
に交通事故の件でインタビューしたいか
らです。
※レオがダーンを殴るのは、レオもミラ
と同様に小さい時に両親を亡くしている
からです。
主役の聖乃あすかさんは、いかにも、心
優しい青年という役が良く似合っていま
した。
ただ、そうではない役も見たいところで
す。
いよいよ、花組2番手ですから、そういう
役も、いつか、回ってくるのでしょう。
ミラ役の七彩はづきさんは、その端正な
顔立ちと張りのある歌声に驚きました。
ただ、演技の方が、演出のせいもあるか
のかも知れませんが、両親を交通事故で
失って、笑うことが出来なくなった」と
いう設定ならば、もう少し、それらしい
演技が欲しいところです。
むしろ、15年前の事故のことをミラにイ
ンタビューすることについて、ダーンの
方が思い悩み苦しんでいるといった感じ
です。
前作の『夢現の先に』は良かったと思う
のですが、今作は、今一つという所は残
念です。
取り上げたテーマは良かったと思うんで
すけどね。
敢えて、辛口批評を書きましたが、作品
自体はそんなには悪くはないので……。
聖乃あすかさんは、素敵ですし、 侑輝大
弥さんは格好いいし、最後には、ミニシ
ョーも付くし。
これから、ご覧になる方は、是非、ご期待
を。