今日は、壽々（じゅじゅ）です。

開会式の「最後の晩餐」のショーから始
まって、水質汚濁のセーヌ川でのトライ
アスロンなど、何かと話題の多い今回の
パリ五輪ですが、最近話題になっている
のは、スポーツクライミング複合女子の
決勝で、日本代表の森秋彩選手が4位に
終わってメダルが取れなかった、という
ものです。

東スポWEBの記事が多いのですが、時系
列に記事の内容を追ってみます。

まず、事実関係です。

8月13日付の東スポWEBによると、

①パリ五輪スポーツクライミング複合女
　子の決勝で、森秋彩が第1課題で身長
　差が大きく影響する課題を攻略できず
　0点に終わった。
②身長154センチの森は問題の課題に四
　苦八苦。ボルダーでの0点が大きく影
　響し、その後のリードで猛追して世界
　トップレベルの実力を見せたものの、
　4位に終わって悲願のメダルに届かな
　かった。

これを受けて英紙「デイリー・メール」
は「オリンピックのクライミングスター
は、身長が壁まで届かなかったため、競
技を始めることすらできず、ファンは彼
女が『いじめられた』と主張している」
と報道。

そして、X（旧ツイッター）での意見は、
・これで森秋彩がメダルもらえないの理
　不尽すぎてほんま納得できん。競技ボ
　ルダーとリードで分けろよ
・出た、森イジメ
・途中で泣きそうになったよ。身長は実
　力じゃどうにもならないから辛いわ。
　身長ゲーになってない？
・またフランスやったな
・森がいじめられている典型的な例。五
　輪の舞台で背の低い人が不可能な課題
　をこなしているのを見るのは本当に腹
　立たしい。多様性を何だと思っている
　んだ！
・森にとって、このようなことは初めて
　ではない。ルートセッターからこのよ
　うに差別されるなんて、まったく言語
　道断
・何人かのろくでなしルートセッターが
　高く設定した
・ルートセッターが森を汚した。許さな
　い
・森がジャンプするたびに心が痛んだよ
・リードとホールドは分けたがいい
と非難の嵐。
（以上は、8月10日付東スポWEBから）

これに、いつも通りに、著名人が便乗し
て、

論客として知られるT氏（私は知りませ
ん）が自身のX（旧ツイッター）で、
「これがフランスのやり方　パリ五輪ス
ポーツクライミング複合女子の決勝で、
森秋彩が第1課題のホールドが高すぎて
届かずに0点に。リードは1位も最終的に
4位。彼女は何度も何度も助走を付けて
駆け上がった。しかし身長154㎝の彼女
が届く事は無かった」とフランスを批判。
また、スポーツ界にとどまらず、政界で
も今回の件を議論するよう求めた。

（ここから、8月14日付東スポWEB）
また、H参院議員（NHKから国民を守る
党）は,自身のX（旧ツイッター）で「パ
リ五輪のスポーツクライミング、日本の
森秋彩選手にとって不利なルートセット
に関する件」について「例えば、日本の
関係者はIOC等に抗議をすべきかどうか、
等」と投稿。

これに対して、
・抗議をすべきです。スタートも出来な
　いようなルートセットは差別だと伝え
　ましょう。
・明確な差別だと思います。日本はIOC
　に正式に抗議すべきかと思います。騒
　いでやらないと彼らはいつまでも同じ
　ことをやるでしょう
・明確なルールを作るべきだと思います。
　委員会への打診が必要ではないでしょ
　うか
とIOCへの抗議を要求する声が出ている。

（ここから、8月16日付の東スポWEB）
これに対して、専門家の尾川とも子氏は、
「（略）普段、森はジャンプが少ないリ
ードで頑張っています。オリンピックの
み複合にしているのが問題です」と指摘。
「協会に改善のお声をあげて下さい」と
複合ではなくそれぞれ単一種目での五輪
競技入りに向けて提案することが重要に
なると呼びかけた。

東スポは、余程、この問題に拘りがある
のか、全部、東スポの記事です。

一部のSNSの声の「ボルダーとリードで
分けろ」や専門家の尾川氏の「複合」が
問題というのは、確かに納得できるもの
です。

水泳で言えば、一人の選手がクロールと
バタフライで泳ぎ、両方のタイムを総合
して順位をつけるようなものでしょうか？

選手ごとに得手不得手があるはずで、そ
れを一緒にして採点するというのは、確
かに無理があると思います。

ただ、身長差が有利不利になるバレーボ
ールやバスケットボールで、ネットの高
さを低くしろ、だとか、ゴールの高さを
下げろという話になるかというと、そう
はならない気もしますが……。

身長が低いのなら、ジャンプ力を付けれ
ばいい話だとも思うのですが……。

オリンピック競技に採用されて、まだ、
日の浅い競技です。

よく話し合うことが必要でしょう。

それと、スポーツに政治が絡むとロクな
ことにならないので……。