壽々の雑記帳

観劇のコメントや日々の出来事・時事問題などについて綴ります。

面白いかと言われれば面白いけど…。星組公演『記憶にございません!』観劇正直感想

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


昨日は、星組宝塚大劇場公演を観劇に、
9月になっても、相変わらずの猛暑の中、
宝塚まで遠征してきました。


確かに、暑いのは、名古屋も宝塚も同じ
でしたが、それでも、東海道新幹線がち
ゃんと動いていて、時刻通りに出発して、
時刻通りに到着して、宝塚へちゃんと行
けて、宝塚から、いつもどおりに家に帰
れたことは、こんな、素晴らしいことは
ない、とつくづく思いました。先週の台
風で。


さて、今回は、お芝居の方について、コ
メントします。


まず、公演プログラムから、ストーリー
です。
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 内閣総理大臣、黒田啓介。


 史上最悪のダメ総理と揶揄される彼は、
ある日選挙の応援演説中に投げ付けられ
た石が頭に当たり、一命は取り留めたも
のの記憶を失ってしまう。


政治家になってからの記憶がそっくり抜
け落ちてしまったのだ。


自分が誰なのか、妻・聡子をはじめ、家
族や自身を取り巻く人々全てが分からず、
困惑どころか、恐怖を覚える黒田。


現職総理が記憶喪失にー


前代未聞の出来事が外部に漏洩すれば政
界は大混乱に!!


黒田の不安をよそに、首相秘書官の井坂
らはこの状況をトップ・シークレットと
して扱い、無理やり政務を続行させる。


 一方黒田は、記憶を失ったことでこれ
まで自分が行ってきた(らしい?)不倫、
汚職、暴言等、数々の悪行を知り愕然と
する。


憲政史上最低の支持率を叩き出している
自分が、政治家としての初心を思い出し、
挽回することは出来ないのだろうか。


そして、冷え切った妻・聡子との関係を
元に戻す事は出来ないのか…。


国民のために襟を正し、真摯に政治に向
き合う決意をする黒田だったが、"生まれ
変わった"彼の言動が様々な騒動を巻き起
こしていくー。
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三谷幸喜氏監督・脚本の映画版をご覧に
なっていない方には、素直に楽しめたか
と思います。


一方で、映画版をご覧になった方は、い
かがでしたでしょうか?


何となく、三谷幸喜氏脚本、石田昌也氏
演出の作品という感じがします。


つまり、主なストーリーとセリフも含め
て、ほぼ、映画版と変わらないのです。


ですから、面白いかと言われれば、三谷
幸喜氏の脚本が面白いので、面白いとい
うことになります。


せっかく、三谷幸喜氏から「全てお任せ
します、口出しいたしません」という言
葉を貰っているのですから、もっと、宝
塚版としてのオリジナリティのある作品
にしても良かったのではないか、という
気がします。


ただ、オリジナリティというと、映画版
には出てこない「田原坂46」という、ど
うも、黒田総理の所属する景星党の応援
ガールズグループらしいメンバー8人。


一体でどこで、この作品と田原坂が繋が
るのかが、結局、よく分かりませんでし
た。(誰か、分かったら、教えて欲しい)


ただ、映画版のキャストの中に、天海祐
希さんの役で「女西郷」というのがある
ので、これかな、という気はしますが。


元々の映画がロッキード事件を元ネタに
したタイトルですので、かなり、政権党
を揶揄したコメディ作品なのですが、今
回の宝塚版は、それに輪をかけた感じに
なっているので、大丈夫かな、という感
じはしますが……。


なお、民主党政権時代のある人物のセリ
フも出てきます。


まあ、映画版とほぼ一緒という点を除け
ば、肩の力を抜いて笑うことのできるコ
メディ作品になっていますので、これか
らご覧になる方は、是非、ご期待を。


なお、黒田総理が所属する「景星党」の
「景星」には、「めでたいことの前兆と
して出るといわれる星。瑞星。」という
意味があるそうです。


石田昌也氏は、「令真湖党」にするつも
りだったようですが……。