『エンジェリックライ』と『FORMOSA!!』は似ているか??
今晩は、壽々(じゅじゅ)です。
確かに、『エンジェリックライ』の天使
アザゼルは、天界一の大ホラ吹きですし、
『FORMOSA!!』のサルマナザールは、
ペテン師です。
どちらも、嘘つきという事では共通して
いますが、だからと言って、この二つの
作品を比べるっていうのは、宝塚ファン
の悪い癖です。
まず、天使アザゼルは、天界から地上に
堕とされる時に、天使の力と一緒に嘘を
つくことも封じられてしまい、本当の事
しか言えません。
したがって、アザゼルが嘘をつくのは、
終盤の天使の力を取り戻した時です。
アザゼルが嘘をつくのは、それで騙され
る他の天使を見るのが面白いからでしょ
う。
一方、サルマナザールが嘘をつくのは、
それによって、一攫千金を企むからです。
アザゼルは天使ですから、お金なんかに
興味はありません。
一方、サルマナザールは、長い貧困生活
で、その貧困生活から脱するために、嘘
をついているのです。
だからこそ、サルマナザールは、嘘をつ
き続けることに思い悩むのです。
一方のアザゼルが嘘をつくことに思い悩
むことはありません。
ここが、この二つの作品の決定的な違い
です。
つまり、同じ嘘つきの話でも、作品のテ
ーマは全く異なるのです。
なお、『FORMOSA!!』は、サルマナザ
ールの出身国を実話の「台湾」ではなく、
架空の国「フォルモサ」に置き換えてい
るので、チャイナ服が出て来ることはあ
り得ません。
ところで、私は、先日、東急シアターオ
ーブで『プロデューサーズ』を観劇しま
した。
この作品もペテン師が登場します。
ただ、『プロデューサズ』は完全なコメ
ディ作品です。
したがって、『FORMOSA!!』とは比べよ
うがありません。
宝塚の作品しか観ていないから、そんな
感想(同じ嘘つきの話を同じ時期に上演
する)が出て来るのだろうと思います。