こっちは、面白かった!!『Razzle Dazzle』ライブ中継④ーコメント(ストーリー紹介&出演者評)
今日は、壽々(じゅじゅ)です。
今回は、宙組宝塚大劇場公演千秋楽ライ
ブ中継から、お芝居の『Razzle Dazzle』
の方のコメントです。
タイトルの『Razzle Dazzle』には、「華
やかな喧騒」「バカ騒ぎ」「目眩まし」
といった意味合いがあるそうです。(公
演プログラムより)
何となく、言葉の響きも良く、粋な感じ
もします。
そんな『Razzle Dazzle』は、この作品の
主な舞台となるナイトクラブの名前です。
そして、作品の内容も「Razzle Dazzle」
です。
さて、いつも通りに、公演プログラムか
ら、ストーリーの紹介です。(ちょっと
長いです)
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1950年代のロサンゼルス。ハリウッド
にほど近いサンセット・ストリップ沿い
のナイトクラブ「Razzle Dazzle」では、
今夜も享楽的なセレブたちが乱痴気騒ぎ
を繰り広げている。
彼らを出迎えるのはこの店の新たなオ
ーナー、レイモンド・ブルー(芹香斗亜)、
幼い頃に資産家の両親を亡くし、莫大な
財産を相続した彼は"ハリウッド一裕福な
孤児"の異名を持つも、その全財産を手に
するには条件があった。
それは、彼の後見人である遠戚の実業
家、リチャード・ウィンターズ(松風輝)
の一人娘アビゲイル(アビー)(天彩峰
里)と結婚し、いずれは彼の後継者とな
ること、だがレイモンドは物質主義的な
このフィアンセを毛嫌いし、彼女との結
婚を断固拒否、自ら商売を始め活路を見
出そうと、行きつけだったこのクラブを
買い取ったのだ。
そんな彼を窘めようと、父と共にクラ
ブを訪れたアビゲイルは、まるで映画の
筋書きのような"真実の愛"を夢見るレイ
モンドに、「財産のない彼を愛する女性
などこの世に一人もいない」と豪語し、
口論はヒートアップ。するとレイモンド
の親友であり映画スターのトニー(桜木
みなと)が、彼らにある賭けを提案する。
その賭けとは、”もしもレイモンドがハ
リウッド一の大金持ちであることを隠し
て一人の女性に愛されることが叶えば、
アビーは結婚を諦め、レイモンドが財産
を自由に出来るようリチャードを説得す
る。だがそれが叶わなければ、レイモン
ドは直ちにアビゲイルにプロポーズする”
というもの。
更にアビゲイルは、このゲームの恋敵
役にトニーを指名。残るは、レイモンド
の素性を知らないヒロイン役を誰に決め
るか……。
と、その時、彼らの賭けに打ってつけ
の娘がクラブに現れる。彼女は映画に出
ることを夢見て、カンザスからハリウッ
ドに出て来たばかりの田舎娘ドロシー
(春乃さくら)。
レイモンドはバッグを忘れて店を飛び
出していったドロシーを追い掛け、親切
を装い彼女の気を引こうとするも、そこ
へ現れたトニーはレイモンドを付き人呼
ばわりし、自身が主演するミュージカル
映画のエキストラにならないかとドロシ
ーに持ち掛ける。憧れのスターからの思
いがけないオファーに、すっかり夢見心
地のドロシー。するとレイモンドは、ト
ニーの抜け駆けを許すまいと、自身もエ
キストラになることを志願するのだった。
翌日、大手映画スタジオ「コスモ・ピ
クチャーズ」では、大作ミュージカル映
画「バビロンの落日」の撮影が行われて
いる。トニーはスターの特権を利用して、
ドロシーをダンスシーンのパートナーに
大抜擢。一方のレイモンドは巻き返しを
図るどころか、慣れないエキストラの仕
事に四苦八苦。その上、かつて恋仲だっ
たお騒がせ女優のシャーリーン(瑠風輝)
とも遭遇し……
"真実の愛"を夢見て"偽りの愛"を得よう
と奔走するレイモンドが、最後に辿り着
く夢の結末とは……?
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まだ、東京公演があるので、出来るだけ
ネタバレしないようにコメントしたいと
思います。
まず、主役のレイモンド役の芹香斗亜さ
ん。
"ハリウッド一裕福な孤児"って役が何と
もって感じですが、そんなある意味世間
知らずのレイモンドが、エキストラにな
ることによって、世間の厳しさを知り、
そんなエキストラたちがそれでもなお、
映画に出演する事に憧れていることを知
り、また、最初は"偽りの愛"だったはず
のドロシーへの想いが"真実の愛"に変わ
っていくという展開がとてもいいです。
そんなナイトクラブのオーナーから、映
画監督からこき使われるエキストラ役ま
で幅広い演技を見せる芹香斗亜さんの演
技力がやはり、上手いなと思わせられま
した。
次に、ヒロイン役の春乃さくらさん。
久し振りに観たのですが(『エクスカリ
バー』以来)、トップ娘役に抜擢された
時には、いろいろと言われましたが、や
はり、この人がトップ娘役で良かったな
と感じました。
歌、歌えるし、演技できるし、顔、綺麗
だし、トップ娘役としては申し分ないで
す。
ただ、田舎娘だから、心が純粋だという
ことや、そんなドロシーを賭けの対象に
するとかといった設定が、ドロシーの視
点に立つと、それはどうなのか、という
気はします。
ただ、優しさを持ちながらも、心の芯の
強さも併せ持つドロシー役を春乃さくら
さんが上手く演じていました。
レイモンドの親友のトニー役の桜木みな
とさん。
レイモンドの敵だか味方だか、良く分か
らない存在ですが、ハリウッドの映画ス
ターの役が似合うかというと、ちょっと
?です。もう少し、存在感が欲しいと思
います。
次期トップとして、いかがなものかと思
いますが、芹香斗亜さんのトップ任期が
3作(実質1作)だけと短かったのと公演
数そのものが少なかったため、2番手役の
期間が短かったというのが、ここに来て、
影響しているような気がします。
トップになれば、少しは変わるとは思い
ますが。
次に、シャーリーン役の瑠風輝さん。
むしろ、こちらの存在感があり過ぎて、
桜木みなとさんの方が食われてしまって
いるような感じがします。
次に、アビゲイル役の天彩峰里さん。
金持ちの娘で、タカピーで、鼻持ちなら
ない物質主義者という役が実によく似合
っています。
演技なんかしなくても、素のままでもい
いのではないかという……。
最後に、エキストラ役の鷹翔千空さん、
風色日向さん、亜音有星さん。
なんで、この3人がエキストラ役なんだ?
というのは、最後まで観ると分かります
が、ネタバレになるので……。
⑤へ続きます。