壽々の雑記帳

観劇のコメントや日々の出来事・時事問題などについて綴ります。

「CEDAW」は、「女性差別撤廃委員会」か「女子差別撤廃委員会」か?(シニア雑記)

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


面白い記事を見つけました。


2月10日付のABEMA TIMESの記事で、
タイトルには、「recommendは勧告か推
奨か」と書かれているのですが、とりあ
えず、そちらの件は措いといて、同じ記
事の中に、国連の「CEDAW」を「女性
差別撤廃委員会」と「女子差別撤廃委員
会」の両方が記載されています。


ただ、記者の書いた記事の中では、「女
性差別撤廃委員会」が使われていて、国
会の自民党の鈴木隼人議員の質問と岩屋
外務大臣の答弁では、「女子差別撤廃委
員会」と言っています。


さて、どちらが正しいのでしょうか?


実は、女子差別撤廃条約第17条には、
==================
1 この条約の実施に関する進捗状況を検
討するために、女子に対する差別の撤廃
に関する委員会(以下「委員会」という。)
を設置する。
==================
と書かれています。


これからすると「女子差別撤廃委員会」
の方が正しそうですが、元の「CEDAW」
に戻って考えてみたいと思います。


「CEDAW」の最後の「W」は、「Wom
en」です。


「Women」の意味を英和辞典で調べると、
「(成人した)女、婦人」と書いてあり
ます。


一方、「女性」を国語辞典で調べると、
「おんな。婦人。女子。一般には、成人
した女をいう。
」と書いてあります。


また、「女子」国語辞典で調べると、
「①おんなのこ。 娘。 ②おんな。 女性。」
と書いてあります。


どちらかというと、「成人した女」が
「女性」であり、「成人していない女」
が「女子」という、年齢による使い分け
がされています。


そうすると、「Women」=「(成人した)
女、婦人」だとすると、「女子」よりも
「女性」の方が適切だということになり
ます。


だから、メディアでは、「女子差別撤廃
委員会」ではなく、「女性差別撤廃委員
会」の方を使っているのでしょう。


ところで、肝心の「recommendは勧告か
推奨か」ですが、これは、一度、「re」
と「commend」に分解すると分かりやす
くなります。


「commend」の意味を英和辞典で調べる
と、「ほめる、推賞する、(…に)推薦す
る、勧める、ゆだねる、託する」と書い
てあります。


「re」は、「再び」ではなく、「強意
の「re」です。


従って、「recommend」は、「(他の人
に何かをすることを)勧める」というよ
うな意味になると思われます。


つまり、国連の「CEDAW」の「recomm
end」は、「勧告する」か「強く推奨する」
といった意味で捉えるのが正しいのでは
ないかと考えます。