父と子の相克と宿命を描いた佳作ミュージカル。花組公演『悪魔城ドラキュラ』ー3回目観劇
今日は、壽々(じゅじゅ)です。
花組公演『悪魔城のドラキュラ』の評判
が、なんとなく、イマイチな感じがする
のですが、このゲームをやっていなくて
も(私もやったことはありません)、そ
れなりに面白いんじゃないかと思うんで
すけどね。
ただ、フランス革命の出て来る場面に違
和感があって(時代設定としては合って
いるみたいですが)、全体の物語の中で、
この場面だけ浮いているように思われま
す。
しかも、ドラキュラが復活するのが、ロ
ベスピエールの死だというのが、絵面が
地味っていうか……。
(ゲームにはない話みたいですが、鈴木
圭氏が何故ドラキュラが不意に復活した
のかの理由づけに使ったみたいですけど
ね。)
もう少し、ここは何とかならなかったの
かという気はします。
ただ、永久輝せあさんのアルカードが、
いかにもドラキュラの息子って雰囲気で、
不愛想で冷酷そうに見えるんですが、森
で迷っている少女を助けるという優しい
心も持っているというギャップ感がとっ
ても素敵です。
マントを掲げて退場していく所なんか、
女性ファンだったら、キャー素敵♡って
なること間違いなしですね。
一方の星空美咲さんのマリアはとても可
愛いです。
なんで、フランス革命でミニスカート?
って書いている人がいましたが、ゲーム
のキャラだからあれでいいんです!!
幼い頃にアルカードに救われて、そのア
ルカードを慕っていたのが、次第に恋に
変わっていくというのが(キスシーンも
なにも出てきませんが)、丁寧にきちん
と描かれていて、ちょっとイイ感じです。
そして、何と言っても、メインは、ドラ
キュラVS.アルカードですね。
自分の留守中に妻が魔女の疑いを掛けら
れて人間に殺されて、人間に復讐しよう
とするドラキュラと、その息子であるア
ルカードが母親の最後の言葉「人間を憎
まないで」に従って、父親の復讐を止め
ようと父親と闘う父親と息子の相克と宿
命の物語が心に響きます。
と思うんですが、響かないですか?
父親と息子という男同士の話だから、女
性には、理解しづらいんでしょうかね?
そうだとすると、宙組公演『ZORRO TH
E MUSICAL』の方も余り理解出来ていな
かったってことになりそうですが……。
兄と弟の男同士の話ですからね。