『蒼穹の昴』で日本に亡命した梁文秀と李玲玲は、その後どうなるのか?
今晩は、壽々(じゅじゅ)です。
今回の記事は、宝塚の舞台とは直接関係
のない原作の方の話です。
したがって、宝塚の舞台を観劇して、そ
のラストシーンを観て、その後、あの二
人はどうなるのだろうと、いろいろ想像
したい方は、以下の記事はスルーしてく
ださい。
ある方のブログの感想にこんな一文が書
かれていました。
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文秀(彩風)と玲玲は恋仲にはならない
ものの、それを超えた関係とでもいいま
しょうか。
これからも2人の絆は続いていくという
ステキな終わり方です。(原作どおり)
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( )内を除くとこの方の書いている
とおりだと思います。
舞台は、確かに梁文秀と李玲玲が船に乗
って日本に亡命し、それを李春児が見送
るというラストになっていますが、原作
はそうはなっていません。
したがって、この方は「原作どおり」と
書かれていますが、宝塚の舞台は、原作
どおりではありません。
舞台にはない、ある場面が原作の最後の
方に書かれていますが、その場面は、カ
ットされてしまいました。
他にも、カットされたものがあります。
白太太は、梁文秀と李玲玲に向かって、
こう言います。
「二人は不思議な糸で結ばれている」
その後の言葉がカットされています。
「わしには赤い糸が見える」
『蒼穹の昴』には続編があります。
正しくは、続編は『珍妃の井戸』ですが、
これは番外編みたいなもので、『蒼穹の
昴』でお馴染みの面々が登場しますが、
『蒼穹の昴』の続きのお話ではありませ
ん。
『蒼穹の昴』の続きのお話が書かれてい
るのは、『中原の虹』です。
『中原の虹』では、張作霖が主人公です。
で、これを読もうとすると、また、文庫
本で全4巻あります。
で、ここは、ウィキペディアの力を借り
ると、ウィキペディアには次のように書
かれています。
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柳川文秀 / 梁文秀(リァン ウェンシュウ)
東京・牛込に住む亡命中国人。静海県の梁
家屯を治める郷紳の息子で、光緒13年の
科挙に第一等状元で登第した進士。戊戌
の変法の中心人物であったが、政変に際
して日本に亡命。早稲田大学の教授とし
て清国語と書道を教えている。
柳川りん / 李玲玲(リイ リンリン)
文秀の妻。春雷、春雲の妹。兄たちが家
を出、母をなくした後、文秀のもとで下
働きをしていたが、政変の際に許嫁の譚
嗣同を亡くし、文秀の亡命に同行した。
柳川清一 / 梁清一(リァン・チンイー)
文秀とりんの長男。
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ということで、『中原の虹』では、梁文
秀と李玲玲は、名前を変えて結婚してい
て、梁清一という息子までいます。
白太太が『蒼穹の昴』で「二人は不思議
な糸で結ばれている」「わしには赤い糸
が見える」と言うのは、お話をここに導
くためだったのでしょう。
結局、『蒼穹の昴』の李玲玲がヒロイン
であった、ということです。