妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

これは素晴らしかった~!!珠城りょうさん主演の『マヌエラ』配信を視聴しました。

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


珠城りょうさん宝塚退団後、初の主演作
品の『マヌエラ』。
観劇に行きたかったのですが、さすがに
ちょっと、他の観劇もあり、交通費がネ
ック。
ところが、嬉しいことに、配信するとの
お知らせが……。
公演は、1月に全公演日程が終了している
のですが、このたび、配信で視聴するこ
とができました。
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公演概要です。
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珠城りょう 宝塚歌劇団 退団後、初主演
舞台決定!!
第二次世界大戦直前の上海の薔薇と呼ば

れた実在の日本人ダンサー・マヌエラの
愛と激動の半生を、音楽×ダンス×芝居で
描く!!


1999年1月、天海祐希主演で上演し好評
を博した本作を、24年ぶりに珠城りょう
主演で上演。
第二次世界大戦直前の上海を舞台に、実
力と美貌とを武器に生き抜いたダンサー
・マヌエラの力強い姿を鮮烈に描きます。


脚本は、「金曜日の妻たちへ」「男女7人
夏物語」「29歳のクリスマス」、大河ド
ラマ「武蔵 MUSASHI」など、今でも残
る数々の名作テレビドラマ、映画のシナ
リオを手掛けた鎌田敏夫。
今回は、俳優として存在感を放ちながら
演出家としても数々の受賞歴をもつ千葉
哲也(演出)、これまでに200作品を越える
オリジナル・ミュージカルの作曲を手掛
けてきた玉麻尚一(音楽)、ミュージカル
俳優でありながら演出・振付などでも引
く手あまたの本間憲一(振付)が集結し、
鎌田が23年前に手掛けた脚本を、DANCE
 ACTとして新たに甦らせます。


宝塚歌劇団退団後、舞台初主演となる珠
城りょうを迎え、豪華キャストと共にお
届けする、音楽とダンスと芝居が融合す
るエンターテインメント!!


主人公のマヌエラを演じるのは、宝塚歌
劇団入団からわずか9年という早さでトッ
プスター就任を果たし、2021年8月の退
団まで月組を牽引してきた珠城りょう。
退団後、初主演舞台となる本作で、激動
の人生を生き抜いた実在のダンサーを演
じます。


そして、和田海軍中尉役には舞台初挑戦
となった『魔界転生』でもその存在感を
遺憾なく発揮した渡辺大、パスコラ役に
は本格的な舞台は初出演となるお笑いコ
ンビ「パックンマックン」のパックン、
チェン役には数々の舞台であらゆる役柄
を演じ、若手実力派代表とも言われる宮
崎秋人、村岡部長役にはミュージカル界
をリードしてきた実力派 宮川浩といった
豪華な顔ぶれが揃いました。さらに、本
作で演出を担う千葉哲也の出演も決定! 
このドラマをさらなる深みへと誘います。
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ストーリーです。
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永末妙子(珠城りょう)はSKDで将来を
期待されながらも、上海に駆け落ちし、
生きていくためにダンスホールの踊り子
となった。
そこで、かつてムーラン・ルージュのス
ターであったパスコラ(パックン)に見
いだされ、国籍不明で美貌の一流スター
ダンサー”マヌエラ”が誕生する。時は第
二次世界大戦前夜。日本海軍士官として
上海に滞在する和田(渡辺 大)と惹かれ
合いつつ、反発するふたり。妙子が街中
で出会った、追われる青年チェン(宮崎
秋人)やクラブに出入りする怪しい貿易
商の村岡(宮川 浩)など、マヌエラを取
り巻く人々も時代の波の中でうごめきな
がらそれぞれが確かに上海に生きていた
・・・。
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コメントです。
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もう、上演も終了し、配信も明日までな
んですが、とりあえず、コメントします。


久し振りに、心にずっしりと響くお芝居
を観たという感じです。
「マヌエラ」の半生記かと思っていたら、
割と短い期間のお話で、ダンスホールで
踊り子で踊っていた永末妙子(実在の人
物ですが、本人もその周囲の人もかなり
脚色されているという感じがしました)
が、パスコラにその才能を見出されて、
“マヌエラ”という架空の履歴を与えられ、
フランス租界のクラブでスパニッシュを
踊るが、やがて、日中戦争が始まり、上
海も日本軍が占拠するという割と短い期
間の物語です、
その中で、永末妙子が閉塞感のある日本
社会から逃れて、上海へやってきた事情
や、「軍人の仕事は戦争をすることだ」
と正論のような事を言う和田海軍中尉の
永末妙子に対する不器用な愛情や、元ム
ーラン・ルージュのスターの振付師のパ
スコラがユダヤ人で、同性愛の相手チェ
ン(実は共産党員のテロリスト)に対す
る深い愛情や、ロシア革命から逃れてき
た永末妙子の同僚のロシア人のリューバ
とその恋人ボリスの希望と絶望などがし
っかりと描かれて見事というしかありま
せん。
「国」とは「国家」とは、何だろう?
そんなことも考えさせてくれました。
演出も素晴らしいし、主役の珠城りょう
さん始め、脇を固める出演者の演技、そ
して、アンサンブルの皆さんのダンスも
素晴らしかった!!
そして、ラストの白いドレスを着てのマ
ヌエラの5分30秒の踊り(アフタートー
クでそう言ってました)が圧巻。足の運
び、腕のしなやかさ、さすがに見事です。


で、この『マヌエラ』が空席が目立った
ようです。
これだけ、素晴らしい舞台なのに、珠城
りょうさんが不人気だからでしょうか?
なんだか、つくづく日本の演劇界のファ
ン(?)層のレベルの低さを感じさせま
す。