妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

出来ればもう一度観たかった!!花組公演『二人だけの戦場』観劇感想②ー出演者編

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


観劇の公演とライブ中継・ライブ配信の
公演が重なってしまった花組公演『二人
だけの戦場』。


本当に、2回観れなかったのが残念でな
りません。
ただ、ライブ配信よりも、やはり生での
観劇ですよね。


只今、ブルーレイを買うかどうか迷って
いる真っ最中です。なにしろ、資金不足
なので……。スカステで放送されるまで
待つか?悩ましい。

さて、今回は出演者・登場人物の感想中
心です。


まず、トップコンビ二人、柚香光さんと
星風まどかさんの演技が素晴らしかった。
正塚効果でしょうか?
余程、演出の正塚晴彦氏に痛めつけられ、
イヤ、鍛えられたとみえます。


その素晴らしい演技を引き出した正塚晴
彦氏。さすが、だてに歳をとっていませ
ん。(70歳ですかね)


そして、シンクレアの友人役の永久輝せ
あさんの軍事裁判での弁護人としての長
台詞も見事でした。
初演では、轟悠さんがやった役ですが、
次期花組トップですからね。
いい経験になったと思います。


半分、お笑い担当のハウザー大佐役の凛
城きらさん。さすが、専科さんです。凄
く立派なことを言った後にダジャレを飛
ばすという……。上手いですよね。
どちらかというと、重たいこの作品の息
抜きをしてくれます。


同じく専科から出演の高翔みず希さん。
こちらは、真面目一筋です。
いぶし銀のお芝居で魅せてくれました。
立派な髭とメイクで、ちょっと、高翔さ
んとは、見えないですね。


ところで、このシュトロゼック。「旧ル
コスタ州議会」の議長という設定なんで
すが、「旧」の意味が分かりません。
「旧」があるということは、「新」があ
ってそっちが主流の独立派?
その辺が明確に描かれていないように感
じて、何かモヤモヤします。


ただ、演出の正塚晴彦氏によると、「争
いや反戦をテーマにしようと考えたので
はなく、あくまでも恋愛物として脚本を
書きました」ということだそうですので、
その辺はどうでも良かったのかも……。


敵役の一人、クェイド少佐(航琉ひびき
さん)。航琉ひびきさん、こんな役も出
来るんですね。ロマ族を目の敵にして、
いちいち、上官のハウザー大佐に楯つい
て、シュトロゼックの息子アルヴァ(希
波らいさん)をテロリストと疑い、シュ
トロゼックの尋問をハウザー大佐に要求
します。


優秀かもしれませんが、こんな奴、サッ
サとクビにしてしまえばいいのに、と思
いましたね。で、案の定、ハウザー大佐
に反抗して銃を向けたところをシンクレ
アに銃殺されてしまいます。


ということで、敵役ではありますが、物
語の展開のキーとなる人物です。
この「上官殺人事件」でシンクレアは、
軍事裁判を受けることになる訳ですから
ね。


もう一人の敵役は、綺城ひか理さんが演
じる連邦軍の兵士ノヴァロ。
星組では、ジョージア王国の国王だった
のに、花組に戻ったら連邦軍の一兵士に
降格です。わざわざ、星組から組替えさ
せたにしては、扱いがひどくないですか?


そのノヴァロら三人の兵士に絡まれてい
たロマの兄妹アルヴァ(希波らいとさん)
とライラ(星風まどかさん)を助けたの
が、シンクレア。


希波らいとさん、こんなにでかかったっ
け?と思ったら、178㎝あるんですね。
アルヴァは、テロリストの一味と疑われ
るのですが、アルヴァは仲間にテロを思
いとどまらせようとして、逆に命を狙わ
れ逃亡しています。それが誤解を受けて
……。
登場してくると、背が高いのもあって、
存在感があります。


後は、ラシュモア軍曹(羽立光来さん)
とエルサ(朝葉ことの)さんのラブラブ
カップル。遂には、ラシュモア軍曹は、
「脱走兵であります」とシンクレアに言
って基地を去っていきます。
この二人、幸せになれたでしょうか?


ロマの国家ルコスタは独立し、15年後に
連邦と国交を回復します。そして、ライ
ラを伴ったクリフォード(永久輝せあさ
ん)は、シンクレアが特赦になったこと
を告げます。


民族の違いと立場の違いが二人を隔てて
いた壁がなくなり、二人は一緒になるこ
とができることになったのです。


戦争や紛争が恋人たちを引き裂く。そん
なことの起こらない世界はいつになった
ら実現するのでしょうか?


この作品を観て、そんなことを考えさせ
られました。


『二人だけの戦場』。そんな二人は、世
界中にいるのでしょう。


最後の負傷した足を引き摺りながら歩く
シンクレアとそれに寄り添うライラの姿
が感動的でした。