妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

真彩希帆さん出演の『LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』大阪公演を観た!!④

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


一昨日は、年末の混雑にも関わらず、
『LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人の秘
密~』大阪公演を観に行ってきました。


カーテンコールで古川雄大さんがお話に
なっていましたが、今日が初日だとの事。


終演後、調べてみたら、本当に、私が観
たのが、梅田芸術劇場メインホール公演
初日でした。(すっかり、忘れてました)


それで、ミュージカル『ベートーヴェン』
日生劇場公演と連続観劇になった訳ですね。
(『ベートーヴェン』は、Wキャストの日
程上の都合です)


で、翌日30日はデパートへおせちの買い
出しですから、観劇は無理。(真風涼帆
さん出演回ですしね)


1月は、1日から公演が始まるのですね。


まあ、宝塚歌劇団と違って、出演者は、
本当のタレント契約ですので、お正月か
ら働いても問題ないのでしょう。


ただし、私の方は星組公演『RRR』と日
程が重なるので、年末観劇となった次第。
(年始は公演中止になってしまいました
が……。)


さて、今回は、出演者別感想です。


まず、クラリス役の真彩希帆さんです。


この作品は、クラリスが7本枝の燭台の
謂れを歌う「願いが叶う日」の歌から始
まります。


真彩希帆さんの透き通るような美しい声
が、最初の場面から劇場に響き渡ります。


さすがに、抜群の歌唱力です。


テレビの歌番組でファントム役の城田優
さんとミュージカル『ファントム』の曲
をクリスティーヌ役の真彩希帆さんが歌
ってましたが、やっぱり良かったですね。


観に行きたかったんですが、前回の『フ
ァントム』公演をファントム・加藤和樹
さん、クリスティーヌ・木下晴香さんで
観ているので、今回は、諦めました。


資金力と体力に限界があるので……。


で、クラリスですが、真彩希帆さんのク
ラリス役が良く似合っていました。


純粋無垢だけれど、芯は強くて信念を持
っている女性って感じでしょうか。


ルパンが惚れるのも、生田大和氏が惚れ
るのも良く分かります。


ただ、他の方も書いてみえましたが、ク
ラリスがやたらと「純潔が守られた」と
言うのは、やはり、気になりますね。


また、ルパンが「愛の純潔は守る」とい
うセリフも、それじゃあ、「身体の純潔
は?」ってことになりそうです。


小池氏の脚本に問題ありなのですが、小
池氏は(週刊誌によると)若い男性の方
に興味があるそうで。


で、テンプル騎士団の財宝は、テンプル
騎士団の末裔であるクラリスのものとな
って、貧しい人達のための施療院の建設
費に使われることになるという結末は、
凄く良かったんですけどね。


真彩希帆さんも少し踊る場面があるので
すが、やはり、宝塚OGが出演者に入る
と、こういう、ちょっとした所が違って
きます。


次は、敵役ボーマニャンです。


帝国劇場では、黒羽麻璃央さんのボーマ
ニャンで、黒羽麻璃央さんは東京公演の
みの出演なので、愛知公演と大阪公演で
は、立石俊樹さんのボーマニャンで観ま
した。


ちょっと、観劇日が空いているので、は
っきりとは言えませんが、歌は、黒羽麻
璃央さんの方が良かったかな、と。


一方で、黒羽麻璃央のボーマニャンは、
やや、線が細くて、敵役としては、立石
俊樹さんの方が合っていたかな、という
感じがしました。


どちらも、熱演ではありましたが、いい
男過ぎて、敵役としては、ミスキャスト
ではないかという感じがしました。もう
少し、憎たらしさが欲しいところです。


どちらも、ミュージカル『テニスの王子
様』出身でからね。王子様感があって。


で、古川雄大も王子様で、観ている方は、
王子様同士でクラリスを奪い合っている
ようにしか見えません。


もう少し、他に適役がいそうなものです
が……。


その次は、イジドール・ボートルレ役の
加藤清四郎さんです。


2001年生まれなので、22歳なのですが、
身長が163㎝なので、少年探偵で通用し
ます。(ちなみに、古川雄大さんは、
182㎝ありますし、他の男優さんも背が
高いので)


原作では、『奇巌城』に出て来て、ルパ
ンと対決します。


ただ、今回の作品では、イジドールは、
ルパンのファンになってしまっています。


小池演出のミュージカル「るろうに剣心 
京都編」に瀬田宗次郎役で出演している
ので、今回の起用となったのだと思いま
す。


子役時代からの活躍で、テレビドラマ、
映画、舞台と出演作品多数ですので、む
しろベテランといってもいいくらいで、
イジドール役もさすがの演技です。


ガニマール警部役の勝矢さんは、いかに
もガニマールという雰囲気を醸し出して
いて、好演です。


最後の方で、「願いの叶う日」をいい声
で歌っていたので、もう少し、歌わせて
も良かったように思いました。


最後に、シャーロック・ホームズ役の小
西遼生さん。


この人も王子様ですね。ミュージカル界
には、『テニミュ』出身者が多いです。


原作は、最近、あまり面白くないので、
読み飛ばしているんですが(ジャンプS
Qに連載です)……。


大体、ルパン物に出て来るホームズは、
ルパンの引き立て役みたいな感じで余り
名探偵という感じでは出て来ないのです
が(コナン・ドイルがお怒りになるのも
ごもっともです)、今回のホームズは、
それにしても、非道すぎで、ホームズフ
ァンにとっては、がっかりでしょうね。


コカイン中毒で、ロンドンのワトソン博
士に電報を打って、処方箋を取り寄せよ
うとする場面がありますが、原作では、
中毒というほどではなく、事件がなくて
暇だと薬物に手を出しているということ
になっています。


宝塚宙組公演では、代わりにナイフを突
き刺していました。


それに、中毒だとしても、シャーロック
・ホームズが処方箋を忘れて来るなんて、
間抜けな事はしません。


また、ホームズは、女嫌いですから、カ
リオストロ伯爵夫人に惑わされることも
ありません。
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さらに、ホームズも変装の名人なので、
女装も多分できます。(宝塚雪組公演
『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・
トレイルなんたらかんたら』を観ると変
装したホームズの分身が出てきます)


さらに、ホームズは、ボクシングもでき
るので、ルパンに一発で殴り倒されるこ
ともありません。ただ、そのお陰で、テ
ンプル騎士団の本物の財宝の在処が分か
るのですが……。


せっかくの小西遼生さんなので、もう少
し、格好いいホームズ役で登場させて欲
しかったかなと……。歌は上手いです。


後、前回も書きましたが、原作に出て来
る北斗七星の先を無理矢理、北へ向けて
奇巌城と結びつけたのは、苦しいとしか
言い様がないですが(本来は、北極星を
指し示します。また、原作では、財宝の
在処は北斗七星のミザールの伴星のアル
コルにあります。その謎をルパンが解く
ことになっています。)、旧約聖書の
「生命の樹」や「メノラー(七本の金の
燭台)」を使う無駄な知識の多さは、さ
すが演出家です。


『カジノ・ロワイヤル』同様に、その無
駄な知識をなんでもかんでも無理矢理、
作品に突っ込もうとするのは、小池氏の
悪い癖としか言い様がないです。


それでは、これが今年最後のブログにな
ります。


本年は、どうもありがとうございました。


そして、来年もよろしくお願いいたします。


それでは、良いお年を。


↓これは、次回です。

↓両方のカリオストロ伯爵夫人を観た方の感想が
  聞きたいです。どう違うんでしょうね。

↓来年は、いよいよこの人ですね。


①~③の記事です。