妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

原作とは異なる道真像を描いた月組公演『応天の門』!!

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


いよいよ、明日は、月組公演『応天の門』
東京宝塚劇場公演の大千秋楽です。
私は、ライブ配信で視聴の予定です。


今回、原作にハマってしまって、遂に第
17巻も買ってしまいました~!!
今後も、新刊の出るたびに、買うような
気がします。


さて、今回の月組公演『応天の門』に関
して、一杯記事を書いてきましたが、お
芝居に関しては、これが最後になります。


月組公演『応天の門』は、原作漫画と大
きくストーリーを変えたりしていますが、
一番大きいのは、菅原道真という歴史上
の人物の描き方でしょう。


道真が貴族の癖に貴族嫌いであるとか、
物の怪や鬼という怪異を信じないことは、
原作も舞台も同じです。


ただ、原作の道真は、学問一筋で厄介事
に巻き込まれるのが嫌いで、政治には興
味がない。しかし、その学才ゆえに伴大
納言からも藤原基経からも目を付けられ
るのに対して、そのどちらからも距離を
置くようにして、一切関わらないように
しています。少なくとも努力だけはして
います。


これが月組公演では、全く異なります。


道真は、昭姫らの手を借りながら、百鬼
夜行のアジトを突き止め、その後ろにい
る黒幕が藤原基経であることを知ります。
そして、在原業平が止めるのを振り切っ
て、藤原基経と対決しようとします。
最後には、朝議にまで乗り込んで、清和
帝に朝廷に棲む「鬼」には注意するよう、
忠告までします。


原作の道真では考えられないような行動
です。


演出の田淵大輔氏は、史実の道真が藤原
氏との権力闘争に負けて、太宰府に流罪
になることを当然知りながら、そんな、
藤原氏に対抗しようとする道真像を描き
たかったのではないでしょうか?
(道真を流罪にするのは、基経ではなく、
その子の時平です。)


道真が、平安時代の鬼たちと闘うスーパ
ーヒーローであるかのように見えます。


原作の道真と月組公演の道真。どちらが
いいのか(月城かなとさんは別にして)、
それは、人それぞれでしょう。