壽々の雑記帳

観劇のコメントや日々の出来事・時事問題などについて綴ります。

能登半島地震で被災したペットの扱いのそれぞれ(シニア雑記)

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


羽田空港における航空機事故で死亡した
2匹のペットの話題は有名人が様々な発
言をして論争になっていますが、どうも、
この人たちは、能登半島地震で多くのペ
ットが亡くなったであろうことには、余
り関心が無いようです。


倒壊した家屋に押し潰されたり、津波に
攫われたり、火災で焼け死んだりしたペ
ットが数多くいるはずですが、どれほど
の数のペットが犠牲になったのかは、話
題にもなりません。


そんな能登半島地震におけるペットの扱
いに関する記事を集めてみました。


まず、NEWSポストセブンから。
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【能登半島地震】議論が白熱したペット
同伴避難問題…「迷い犬が避難所の中に
入ってきてしまう」「ペット同伴者専用
の避難スペースを設けている」


1月1日の能登半島地震では、多くの家屋
が倒壊してインフラも壊滅的な状態とな
り、住民たちは避難を余儀なくされた。
そんななか同5日、X(旧Twitter)の避難
所に関する投稿が大きな波紋を呼んだ。


〈『ペット持ち込み禁止』(理由無し)の
貼り紙で避難所に入れない方がいる。ギ
リギリで助かった命だけど、老ネコを外
に置いて避難所に入れる訳もない。国も
東日本震災の教訓から同行避難を推奨し
てる。お互い協力し合って労りあってい
ける日本になってほしい。動物にも冷た
い日本と日本を出ていく人も多い。命を
助け合っていけたらと願う〉


 この投稿に対して、「猫置いて自分だ
け避難するとか無理」「緊急時とはいえ
ど配慮が足りないね」などと同調する意
見が出る一方、「で、医者もいない非常
時で喘息でもおこされたら責任取れるの
?」と否定的なコメントも寄せられてい
た。


 本誌・週刊ポスト取材班が1月7日に穴
水町を現地取材した際も、避難所の自動
ドアに「犬が入るので手動にしてます」
という張り紙があった。自動ドアはセン
サーを切って、重い扉を自分で開け閉め
する仕様となっていた。


 避難所の出入り口近くにあった駐輪場
らしき場所を見ると、1匹の大型犬が青い
ビニール紐で柱にくくりつけられていた。
避難所の職員に話を聞いた。


「去年の年末から、首輪のついた飼い犬
と思われるあの犬がこのあたりをうろう
ろしていました。とても人慣れしていて
自分から人に寄っていく犬で、かわいそ
うに思って食べ物をあげた人について行
くようになっていました。


おそらくここの避難所には人も多くいる
ので食べ物がもらえると思ったのでしょ
う。避難所の中まで入ってきてしまった
ので、急いで外へ出して、自動ドアのセ
ンサーを切ったんです。ただ、保健所に
電話したら殺処分されるかもしれない。
そう思ったら、なかなか電話できなくて
……。どうすればいいのか良いのか分か
りません」


慣れるまでは犬同士が吠え合っていた


 ペット同伴で避難する人たちも存在す
る。そのため、輪島市の避難所となって
いる石川県立輪島高等学校では学校を開
放し、ペット同伴者が入れる教室と、そ
れ以外の教室に分けていた。避難所の職
員はこう話している。


「1年3組の教室は、ペットを飼っている
方のためのスペースになっています。た
だ、ペットフードの支援物資はないので、
こちらでは飼い主の方たちがどうしてい
るかは分かりません。水はたくさん届い
ているため大丈夫だと思いますが、トイ
レをどうしているかも把握していないで
す」


 1年3組の教室で、犬を撫でていた50代
男性に話を聞いた。


「私たちは夫婦でここに避難してきまし
た。明後日にはここを出たいんですが、
車が家で潰れてしまって足がなく、どう
やって出ようかと悩んでいます。


 普段は金沢に住んでいて、年末年始で
輪島に帰省していました。犬の散歩から
帰ってきた時に揺れを感じた。最初は大
した揺れではなかったのですが、数分後
に下から突き上げるような大きな揺れが
きたんです。あまりの大きさに夫婦2人
で背中から転んで、そのままブレイクダ
ンスのように体が床を跳ねていました」


 散歩から自宅に戻ったばかりのタイミ
ングだったので、揺れが収まったあとは
リードをつけたままの状態の犬を抱えて
避難したという。


「道中では目の前で他の家の納屋が潰れ
たりして、事態の深刻さを実感しました。
ペットを飼ってない方もいらっしゃいま
すが、1年3組の教室が基本ペット可のス
ペースになっていて、このあと猫が5匹
くると市の職員の方が教えてくれました。


 ここにいる犬同士のケンカはないです
が、夜に吠え合うことはありますね。1
匹吠えたら、他の犬もつられて吠える。
みんな犬を飼い慣れている人ばかりなの
で、おそらく眠れないということはない
と思いますが……」
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このように、今回の地震では、避難所に
よって対応が様々のようです。何らかの
統一基準が必要ではないかと思います。


また、飼い主を喪ったペットをどうする
かについても、何らかの方法で保護する
必要があるでしょう。


次は、讀賣新聞オンラインの記事です。
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雨漏りの自宅で犬と暮らす被災者「別れ
られない」…同行避難は「ほえると迷惑」
とためらう


能登半島地震の被災地ではペットを受け
入れる避難所が限られていて、飼い主の
被災者が、劣悪な環境の自宅にとどまっ
たり、車中泊を続けたりしている。環境
省は「ペットとともに避難行動をとるこ
とが飼い主の心のケアにもなる」と呼び
かけるが、動物が苦手な人などもおり、
各避難所では対応を模索している。


石川県珠洲(すず)市の男性(72)は、
妻と愛犬のポメラニアン(12歳・オス)
と、地震で傾いた自宅で過ごしている。


 地元の集会所に設けられた避難所に移
ることも考えたが、犬は神経質な性格で、
人混みでは落ち着かない。「ほえると迷
惑になる」と思い、10日ほど車中泊し
た後、自宅に戻ることにした。


 自宅のドアはきちんと閉まらず、隙間
から風が吹き込む。夜は雨漏りをしない
部屋で、犬と一緒に夫婦で横になる。
「余震の恐怖はあるし、安心して生活で
きる場所に早く移りたいが、犬と別れる
ことは考えられない」と疲れた表情で語
った。


 市内には、独自にルールを定めてペッ
トを受け入れている避難所もある。約
160人が身を寄せる市立飯田小学校で
は、小型犬や猫を連れた人たちに3階の
一部屋を用意した。大型犬は、体育館の
入り口にストーブを置き、飼い主と過ご
せるようにしている。これまでに近隣の
住民が犬や猫、ウサギと一緒に避難して
きた。

ラブラドルレトリバーを連れて同小に避
難する女性(49)は「ほかの避難者と
同居すると、どうしても気を使う。別々
の場所で生活できるのはありがたい」と
話す。ただ、遠方のホテルや旅館への2
次避難はためらいがある。「ペットと暮
らせないなら、多少不便でもここで耐え
るしかない」

 被災地でペットの健康管理や預かり支
援に取り組むNPO法人「ピースウィン
ズ・ジャパン」(本部・広島県)は9日
から現地入りした。能登半島地震では、
飯田小のようにペット同伴を認める避難
所はごく一部にとどまるという。スタッ
フの岸下塁さん(41)は「ペットと安
心して過ごせる避難生活が被災者の健康
維持につながる。2次避難の呼びかけも、
ペット同伴者への配慮が欠かせない」と
指摘する。

「同行が基本」 国が東日本大震災後に
指針

 ペットを連れた避難を巡っては、過去
の災害でたびたび問題になってきた。

 避難所には動物が苦手な人やアレルギ
ーの人も身を寄せる。2011年の東日
本大震災ではペットを連れ込めず、飼い
主が避難をためらったり、車中泊などを
強いられたりするケースがあった。原発
事故に伴う避難指示で自宅にペットが取
り残され、飼い主とはぐれた犬が野犬化
した。このときの教訓から、環境省は
13年、ペットと一緒に避難する「同行
避難」を基本とする指針を策定した。

 指針では、人とペットの住み分けを提
案。避難所の一角に飼育スペースを設け
ることや、敷地内の車やテントで飼うこ
とを挙げる。飼い主に向けては、ペット
フードや水を5日分備蓄するほか、他人
に迷惑をかけないようしつけをしておく
ことを促している。

 同省動物愛護管理室は「いざというと
きは地域との連携が大事。避難訓練の機
会に飼い主同士や近隣住民とペットを連
れて避難する方法を話し合っておくこと
が望ましい」としている。
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環境省の指針がどれだけ、周知徹底され
て、実施されているかが問題のような気
もしますが。

ペットを含めた災害対策を平時に策定し
ておくことも必要でしょう。

今回の能登半島地震のように、地震が起
きてすぐに津波が押し寄せるような場合
もペットを連れて逃げるのか、それとも、
やはり、人命最優先なのか、難しい判断
になると思います。

そして、こんな記事も。石川テレビニュ
ースです。
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家族の一員!ペットへの支援物資 愛犬
とともに被災…特別な思いから受け入れ
に協力

避難をしているのは人だけではありませ
ん。家族の一員ともいえるペット、それ
に牧場の現状などを取材しました。

11日午前、石川県七尾市の建設業者に到
着した支援物資。その中身は、犬や猫な
どペットへの支援物資です。

関東を中心に活動する動物保護団体など
が支援を行っていて全国から寄付で集ま
ったエサやケージなど約3トン分のペット
用品が届けられました。

源吉・川島久明社長:
「必要とされている方に必要としている
ものが届くようにときた。ペットの支援
は遅れる懸念があり(自分に)できるこ
とがペットの支援だなと」

受け入れに協力した建設業者の社長の村
橋さんも、ペットに対する特別な思いが
ありました。

村瀬さんの自宅です。部屋は子どものお
もちゃが散乱し、床の至るところにガラ
スの破片が…。

当初は倉庫で愛犬のフレンチブルドッグ
・つくしと暮らしていましたが、寒さに
耐えきれなかったため、つくしは車で暮
らしています。

村橋学社長:
「自分もペットを飼っていて、どうしよ
うもなく困った。これは被災しないと分
からない。体感したらものの見方が変わ
りましたね」

今後、届いた物資は行政やボランティア
団体と連携して避難所などに届けられる
予定です。
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そして、こんな感動的な記事も。FNNプ
ライムオンラインの記事です。
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「そこにいるね!いてよ!」崩れたがれきの
下から犬の鳴き声が…地震発生から約66
時間後 諦めかけた命の救出劇

能登半島地震で崩れた家の中から助け出
されたのは、87歳のおばあちゃんの愛犬
「ムーム」だ。

和田美津枝さん(87):
これ(ムーム)はおれの宝物です。

地震発生から約66時間後の救出劇。現場
は当時、孤立状態にあった、石川・輪島
市東部の町野町。

震度6強の揺れで家屋が全壊。この家に
住んでいた和田美津枝さん(87)と、プ
ードルのミックス犬「ムーム」(9)が
下敷きになった。

Q.美津枝さんとムームについて
美津枝さんの息子 坂本繁蔵さん:
父親が10年前に亡くなりまして。寝ると
きも布団の上で一緒。ムームが24時間一
緒にいたのでね。

美津枝さんは近所の住民に救出されたが、
はぐれてしまったムームは、がれきの下
に取り残されたのだ。

Q.その後の美津枝さんについて
美津枝さんの息子 坂本繁蔵さん:
家の状況を見ると(ムームは)もうダメ
だなということで、諦めておって。だい
ぶ塞ぎ込んで、憔悴しきった感じで…。

「クークー」がれきの下から聞こえた鳴
き声

その輪島市に向かっていたのが、災害時
にペットの捜索・救助を行う動物レスキ
ューチーム。1月4日、家族からのSOSを
受け、土砂崩れ現場を徒歩で乗り越えて
現地に入った。

千葉・船橋市を拠点に、災害時のペット
捜索・救助を行う「チームうーにゃん」
の代表・うささんの一行だ。

Q倒壊した現場について
チームうーにゃん・代表 うささん(56):
この中にいるとしても、どこから探した
らいいのかなっていうぐらい。本当にす
ごい崩れ方をしていた。

4日午前7時半ごろ、幾重にも積み重なっ
たがれきの前で呆然と立ち尽くす中、う
ささんは「ムーちゃん!ムーム!」と繰り
返し名前を呼ぶ。そうしたところ、がれ
きの下から「クークー」という小さな鳴
き声が。「そこにいるね!いてよ!」と声
をかける、うささん。

チームうーにゃん・代表 うささん:
もう生きている!って思った。

この直後、ヘリで現地入りした自衛隊員
2人の手を借り、慎重にがれきを避ける
と…ムームがいた!ムームがいたのは、ベ
ッドのフレームの下にできた隙間。しか
し、体の前に折れたパイプのようなもの
があって動けないのか、不安そうにこち
らを見つめている。

うささんは、わずかながれきの隙間に体
を滑り込ませ、ムームに手を伸ばす。そ
して不安そうにしていたムームに餌をち
らつかせ、一気に引っ張り出すことに成
功。余震もあり、危険が迫る中での救出
劇だった。

チームうーにゃん・代表 うささん:
1つの家族をの命を救えたってことが本
当にうれしかったです。(原文ママ)

美津枝さん「生きていてよかった」

ムームは奇跡的に無傷で無事で、家族に
引き渡されると、その後は家族が住む、
兵庫・伊丹市で避難生活を送る、飼い主
・美津枝さんとの再会を果たした。

18日、取材班が美津枝さんとムームのも
とに向かった。

Q再会できたことについて
和田美津枝さん:
ああ、生きていて良かったと思って。う
れしかったです。とにかく会いたくて。
これ(ムーム)はおれの宝物です。
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動物レスキューチームなんて人たちがい
るんですね。初めて知りました。

生きているのなら、助けてあげたい。そ
れは、人もペットも同じだと思います。

ペットは、人が生きていくうえで、心の
支えになります。

ペットだから助けなくてもいい、という
話ではないと思います。

最後は、これから地震が起きそうな地域
の話題です。讀賣新聞オンラインの記事
です。
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南海トラフ想定の避難所、「ペット受け
入れ可」半数あまり…共に暮らす自由・
接触しない自由どうする

南海トラフ地震後に被災者が生活する指
定避難所において、全てか大半の施設で
ペットを受け入れる用意のある高知県内
の市町村が、半数強にとどまっている。
能登半島地震でもペットの扱いが課題の
一つとなっており、県内でも備えが求め
られる。

 「保護者の消息がわからない小学生が、
犬を連れてきました。どのように対応し
ますか」

 南国市役所で18日、ペットを連れた避
難を想定した図上訓練が行われた。県や
同市などの参加者が持ち場に分かれ、発
災からの時間経過を追いながら、避難所
運営や役所としての対応手順を確認した。

 過去の震災では、避難所でペットの扱
いを巡るトラブルが多発。ペットと過ご
すために車中泊を続け、エコノミークラ
ス症候群で亡くなった人もいた。現在も
受け入れの可否、具体的な居場所は、市
町村や施設の管理者、地元住民の判断に
任されており、県内でも対応が分かれて
いる。

読売新聞が34市町村に取材した結果、事
前に地元の合意を得るなどして災害時の
受け入れを「全ての指定避難所で可能」
と回答したのは高知市や南国市など17市
町村、「大半で可能」は中土佐町など3町
村だった。室戸市など3市町は「一部で可
能」とし、マニュアル作成などが間に合
っておらず「現場の判断に任せる」と回
答したのは、宿毛市や香美市など11市町
村だった。

 ある町の担当者は「人命保護に向けた
マニュアルを作った後、人手不足もあり
ペットの受け入れまで話が進んでいない」
と説明。「要配慮者の専用スペースも確
保できない中、ペットの居場所は約束で
きない」との声も多く聞かれた。

 アレルギーの問題もあり、ペットの居
場所は軒下や駐輪場など人の生活エリア
と分ける「施設内別居」が大原則だ。全
施設で可能とした町の担当者も「発災後
の混乱で公民館などに住民が詰めかけれ
ば、ペットは屋外で雨ざらしになる可能
性もある。互いのためにも、屋根付きの
場所が多い学校などに避難してもらえる
と助かる」と打ち明ける。

ペットの避難などに詳しい特定NPO法人
「ANICE(アナイス)」(東京)の平井
潤子代表は「行政がペットを受け入れる
準備をしておくことで、飼い主が逃げや
すくなり、安全確保につながる。対策を
進めてほしい」と話す。

しつけも「備え」

 記者の実家でも犬を飼っており、「ペ
ットは家族」という気持ちはわかる。し
かし、ただでさえ心の余裕がなくなった
避難所に、ペットが集中すれば鳴き声や
臭いによるトラブルも懸念される。

 ペットと暮らす自由もあれば、苦手な
動物と接触しない自由もある。行政がペ
ット連れへの配慮を進める一方で、苦手
な人たちが我慢を強いられる場面が増え
る可能性もある。平時から広い避難所を
把握しておき、必要な場面でおとなしく
できるしつけも重要だろう。

 避難所の備蓄は人が優先で、餌や水な
どの用意も飼い主の責任だ。周囲の理解
を得るための準備も、大切な家族への愛
情表現。一度、「備え」を見直してみて
はどうだろうか。
==================
日本は、自然災害大国です。今回のよう
な地震もあれば、台風、集中豪雨、火山
の噴火もあります。

そんな災害が起きた時に、ペットの扱い
はどうするのか?対策は、まだまだ、不
十分のようです。

ペットの飼い主の責任も問われそうです。