妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

物語の結末はハッピーエンド?月組公演『今夜、ロマンス劇場で』を観劇しました!!①

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


昨日は、月組公演『今夜、ロマンス劇場で』『FULL SWING!』
を観に、宝塚大劇場まで行ってきました。
今回は、宝塚友の会の抽選が全滅して、カード会社枠で確保
したチケット。
2階席の上手側の最前列でした。
2階席の最前列は初めて座りました。で、目の前に手摺がある
のですが、この手摺が邪魔で銀橋の一部が見えない!!
他の劇場でもよくあることですが、2階の最前列は要注意です
ね。


ところで、やっぱり宝塚は遠い。地元の人がうらやましいです。
6時35分に終演で(規制退場はありますが)家にたどり着くのは
10時半ころ。片道4時間かかります。往復8時間、観劇は3時間。


で、今回は、お芝居の『今夜、ロマンス劇場で』の方の話。
記事のタイトルはネタバレではありません。


お芝居の途中で、主人公の牧野健司(月城かなとさん)が美雪
(海乃美月さん)に言うセリフ「物語の結末は必ずハッピーエ
ンド」を使いました。


さて、本当に物語の結末は「ハッピーエンド」なのでしょうか?


まず、公演解説から。


2018年に公開され、大ヒットを記録した映画「今夜、ロマンス劇
場で」。映画愛に溢れる世界観と映像美、ファンタジックなスト
ーリーで多くの観客の心を捉えた名作を、宝塚歌劇で舞台化致しま
す。
映画監督を目指し助監督として働く健司は、足繁く通っていた映画
館・ロマンス劇場で、奇跡的な出会いを果たす。それは、映写室で
見つけ繰り返し観ていた古いモノクロ映画のヒロイン・美雪ーー健司
が密かに憧れ続けていた女性であった。突然モノクロの世界から飛び
出してきた美雪に、戸惑いながらも色に溢れる現実世界を案内する健
司。共に過ごすうちに強く惹かれ合っていく二人だったが、美雪はこ
の世界へ来る為の代償として、ある秘密を抱えていた……。
月組新トップコンビ、月城かなとと海乃美月の大劇場お披露目公演と
してお届けする、最高にロマンチックで切ないラブストーリーに、ど
うぞご期待ください。


で、今回、この公演解説と他の方の感想を見て、観劇に行ったのです
が、他の方の感想もあまり詳しいことは載っていなくて、ほぼ予備知
識なしで観劇しました。
そもそも、暁千星さんが演じる大蛇丸って何?状態でした。


そこで、これから観劇される方のために、公演プログラムからストー
リーを引用し、コメントで少し補足することにします。


ストーリーは次のとおりです。


映画監督を夢見る青年・牧野健司は、古いモノクロ映画『お転婆姫と
三獣士』のヒロイン・美雪に恋をしていたー。
「京映スタジオ」で助監督をしている健司は、友人で良きライバルで
もある山中伸太郎の誘いも断って、仕事が終わると美雪に会うため
「ロマンス劇場」に通う日々を送っている。そんなある日のこと、
健司は館主の本多から、そのフィルムを売ることになったと聞かされ
る。ショックを隠せない健司は、映画の神様に願うー❝ずっと、彼女
と……❞。健司がスクリーンの中の美雪に手を差し出し、美雪がそれに
応えるように手を伸ばしたその瞬間、月の精霊・ディアナの声が響き、
劇場は凄まじい雷鳴と共に闇に包まれる……。 
 非常灯が灯る中、立ち上がった健司が目にしたのは、現実世界に現
れた美雪の姿であった。驚きの余り彼女の手に触れようとする健司。
だが傍に落ちていたラムネ瓶で美雪に頭を殴られてしまう。健司は誰
にも見つからないように彼女を上着で隠して自分が住むアパートへと
連れて帰るのだった。初めて目にするカラフルな❝色❞の世界に目を輝
かせる美雪。外へ出かけてもっと色々なものを見てみたい……美雪は
健司が働く撮影所に案内するように命じる。
 翌日、撮影所では、京映の看板スター・俊藤龍之介主演の大人気シ
リーズの新作『怪奇!妖怪とハンサムガイ』の撮影が始まろうとして
いた。俊藤に対しても怯むことのない美雪。彼女の自由奔放な振る舞
いで撮影現場は大混乱。健司は爆弾魔の疑いまでかけられてしまう。
勝ち気でお転婆な美雪の言動に振り回されながらも、同じ時を過ごす中
で、健司は益々美雪に心惹かれていく。そんなある日、健司に想いを寄
せている京映の社長令嬢・成瀬塔子の口添えもあり、助監督達に新作の
脚本を書くようにとの命が下る。優れた一本は映画化、監督業も任され
るという夢のような話に胸を躍らせる助監督達。悩みながら本多のアド
バイスで美雪との日々を脚本にしようと決意した健司は、美雪を連れて
シナリオハンティングに向かう。色鮮やかなかき氷、七色の虹、赤い風
車、……彩りに満ちた世界で心を通わせる二人ー。物語の結末は必ずハ
ッピーエンド、そう美雪に語る健司だったが……。
 部屋に戻った健司の前に、美雪が住む国の隣国の王子・大蛇丸が従者
の雨霧と狭霧を伴い現れる。美雪を妻にしようとしていた大蛇丸は、彼
女を取り戻すため、照照大明神の力を借りて、ひと時この世界にやって
きたのだ。大蛇丸からある重大な秘密を聞いた健司は、自分には美雪を
幸せにすることが出来ないと葛藤する。一方、美雪も健司の幸せを願う
が故、彼の前から姿を消すのだった……。
 現実世界に生きる健司とモノクロ映画のヒロイン・美雪、二人が紡ぐ
物語の結末はー。


感動の名作といっていいでしょう。幕が下りる頃には、周りの客席から
鼻水をすすり上げる音が聞こえてきました。


主な登場人物と配役は、以下のとおりです。


海乃美月さんは、『桜嵐記』や『川霧の橋』の薄幸な娘役から打って変
わって、今回は、勝気なお姫様役。映画の中では、大蛇丸を相手に剣で
切り結んだり、大岩を持ち上げて大蛇丸に向かって投げつけたり。
また、撮影所では新選組の映画を撮影しているところへ乱入して、新撰
組役の役者さんと切り結んだりしています。
健司のことは「下僕」と呼びつけ、健司の部屋を「ここは牢獄か」と言っ
たりします。
なお、大蛇丸も何故か押し入れから出現して同じように健司の部屋を「こ
こは牢獄か」と言っています。


月城かなとさんが演じる助監督の牧野健司は、ちょっと気弱な青年。撮影
所ではいつも失敗ばかりして、ロマンス劇場で映画を観るのを心の支えに
しています。


暁千星さんが演じる大蛇丸は、いかにも悪役という感じ。何か手つきが妖
しげでまさしく大蛇のような少し気持ち悪い存在。どうも雨を呼ぶらしく、
雨続きのため、美雪の去ったお城の中はキノコが生えたりカビが生えたり
して、お城の人たちは困ってます。『ダルレークの恋』『川霧の橋』と暁
千星さん、最近悪役が多い?


鳳月杏さん演じる京映の看板スター・俊藤龍之介。いかにも大物スター感を
出していますが、案外心が広い。最後には、健司に対して美雪のところへ
向かうように諭したりしています。ちょっと、いい役。


風間柚乃さんが演じる山中伸太郎は、健司の同僚の撮影所の助監督。健司の
ライバルでありながら、いつも失敗ばかりしている健司を助けてくれるしっ
かり者。健司に好意を寄せる社長令嬢・成瀬塔子にちょっと気がある様子。


光月るうさんが演じる本多正は、映画館「ロマンス劇場」の館主。健司に特
別に美雪の出演しているモノクロ映画を親切に上映してくれる。ただし、料
金だけは、ちゃんともらっています。


さて、物語のプロローグは、とある病院。医者や看護師、患者が行き交う病院
の廊下に看護師達が集まって、何かを紙束を手に持っています。それは、病室
にいる一人の老人が書いた映画のシナリオ。老人には孫娘がいる様子。
看護師の一人は、その孫娘が老人が転んでも手助けもしないと怒っています。


そのシナリオのタイトルは「今夜、ロマンス劇場で」。
看護師がそのシナリオを読み始めると、背景の王家の紋章の付いた扉が開いて
中では舞踏会が行われている様子。その来賓席には美雪姫の姿が。
そこへ一人の青年が紛れ込んできます。
青年は、美雪姫の手を取って一緒に踊ろうとしますが、するりと躱されてしま
います。


そして、現実の世界へ。その青年の名は、牧野健司。


そこは、京映という映画会社の撮影所……。ということで、上のストーリー
に書いたシーンが始まります。


物語は、コメディ要素もいろいろとちりばめながら、軽快なテンポで進んで
行きます。


物語が進行していく中で、あることに気づきます。
美雪は健司と決して手をつなごうとしませんし、触れようともしません。
それは、他の人達に対しても同様です。
どうも大蛇丸が健司に聞かせたある重大な秘密と関係がありそうです。


その重大な秘密とは何か?
そして、病室の老人が書いた映画のシナリオの結末はハッピーエンド
なのか?


ということで、これ以上書くとネタバレになりますので、②に続きます。
②ではラスト(ネタバレ)まで書きます。