今晩は、壽々（じゅじゅ）です。

一昨日の月組宝塚大劇場公演千秋楽ライ
ブ中継を観ての感想です。

生の舞台で３回観劇しているので、４回
目ということになります。

これまでは、今回の宝塚歌劇の舞台の演
出について、批判的な感想を述べてきた
のですが、他の方の感想を読むと比較的
好意的な感想が多いので、まあ、これは
これで良かったのかな、と思っています。

傑作漫画を原作にして、名作にも佳作に
もできなかった演出には、残念な思いが
強いのですが、どちらかというと月組の
出演者の力によって、それなりの作品に
なった、逆に駄作にはならなかった、と
いうことだろうと思います。

相変わらず、観ていて、ツッコミどころ
満載の舞台ですが、余り、深く考えずに
観ている分には、それほど、問題はない
し、それなりに楽しめるのかな、とも思
います。

ただ、月城かなとさんに、この『応天の
門』という作品の菅原道真という役が合
っていたのか、ということについては、
やや疑問に思います。
別に、『応天の門』が原作でなくても構
わないので、月城かなとさんの在原業平
を観たかった、という思いが強いです。

月城かなとさんには、菅原道真よりも在原
業平の方が合うでしょうし、海乃美月さん
も藤原高子姫役で二人のラブロマンスが観
れたのに、と思います。

『花の業平』は観たことはないのですが、
この作品の再演でも良かったのでは、と
思っています。柴田侑宏作品ですので、
一応、小柳奈穂子氏でリニューアルして。

原作の『応天の門』に拘るなら、むしろ、
月組でなく、星組の方が合ってないです
かね。礼真琴さんが菅原道真で、瀬央ゆ
りあさんが在原業平で、暁千星さんが藤
原基経で、舞空瞳さんが昭姫で、有沙瞳
さんが藤原高子というのは、どうでしょ
うか？
礼真琴さんの道真は、似合っていそうだ
し、瀬央ゆりあさんの業平も原作のイメ
ージに近いです。舞空ひとみさんの昭姫
がちょっと？ですが、暁千星さんの悪役
というのも観てみたいと思います。
そういう意味では、暁千星さんのアルト
ワ伯というのもいいかも。

ただ、どうも、宝塚歌劇は、先に演出家
が決まって、その演出家がその組でどん
な作品を上演するかを決める、というシ
ステムになっているようですから、上記
の話は、無理そうです。

宝塚歌劇の舞台という制約はあるにせよ、
結局、今の宝塚歌劇の中堅クラスの演出
家の力量不足かな、というように感じま
す。

上田久美子氏は宝塚が合わなくて退団す
るし、某演出家も不祥事を起こして退団
になるしで、田淵大輔氏、生田大和氏あ
たりが頑張ってくれないと困るんですけ
どね。

それにしても、あのラストは、鬼を退治
出来なくて、逆に、鬼に退治されてしま
った菅原道真に対する皮肉なのか、それ
とも、菅原道真は、こうあって欲しかっ
たという田淵大輔氏の願望なのか、どっ
ちなんでしょうね。

どちらにしても、続編も再演もないでし
ょう。