今晩は、壽々（じゅじゅ）です。

昨日は、星組宝塚大劇場公演『1789－バ
スティーユの恋人たち－』を観に、宝塚
まで遠征してきました。

６月１７日（土）のローソンチケット貸
切公演が休演期間の延長で消滅してしま
ったので、今回のぴあ貸切公演だけにな
ってしまいました。

まあ、１回だけでも生で観劇できて、本
当にぴあ様様です。

さて、公演プログラムからストーリー紹
介です。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
　1780年代後半のフランス。栄華を極め
たブルボン王朝の支配に翳りが見え始め、
重税に喘ぐ民衆らによる暴動が各地で頻
発していたー。

　官憲に理不尽に父親を殺され農地を奪
われたロナン・マズリエ（礼真琴）は、
必ずや父の仇を討ち、奪われた土地を取
り戻すことを心に誓う。
　故郷を出てパリに向かったロナンは、
革命家たちの牙城パレ・ロワイヤルで
デムーラン（暁千星）やロベスピエール
（極美慎）といった若き革命家たちと出
会い、彼らの思想に触れたことによって
新しい時代の到来に希望を託しはじめる。

　その頃ヴェルサイユ宮殿では、民衆ら
が蜂起寸前にまで不満を募らせている事
など露知らず、王妃マリー・アントワネ
ット（ 有沙瞳）や王弟のアルトワ伯爵
（瀬央ゆりあ）ら貴族が華美な生活を続
けていた。その上アントワネットはスウ
ェーデンの将校フェルゼン（天飛華音）
との許されぬ恋に身を焦しており、彼と
密会する為に極秘でパレ・ロワイヤルを
訪れる。
　二人の密会現場に偶然居合わせたロナ
ンは、そこでアントワネットに随行して
いた女性 オランプ（舞空瞳）と運命的な
出会いを果たす。
　二人は次第に惹かれあうが、王政を憎
むロナンと王太子の養育係として王家に
仕えるオランプ、対立する立場にある二
人の恋は波乱に満ちたものとなっていく。

　民衆の支持を得た革命家たちの理想の
炎は次第に勢いを増し、やがて歴史を動
かす大きな力にまで成長していく。革命
に身を投じたロナンは、ついに1789年7
月14日、バスティーユ監獄襲撃の日を迎
えるが……。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
さすがに三井住友VISAカード シアター
だけあって、舞台セットも衣装も豪華で
す。

そして、懐かしい名曲の数々。やっぱり
このミュージカルは、最高に好きだ、と
改めて思いました。（宝塚版と東宝版の
両方を観劇しています）

フレンチ・ロック・ミュージカルを歌い
こなす礼真琴さんや有沙瞳を始めとする
星組メンバーの実力は、さすがです。

ストーリーは、前回の公演（東宝版も含
めて）大きくは変わっていないと思うの
ですが、前回はマリー・アントワネット
が準主役でヒロインのオランプの存在感
がやや薄かったのに対し、今回は、マリ
ー・アントワネットの方をやや薄めて、
オランプのヒロイン感がしっかり出てい
たのは、良かったと思います。

ただ、第１幕を観ていて、礼真琴さんの
演じるロナンが、なんとなく、やや軽い
というか、ロナンに感情移入できないと
いうか、礼真琴さんの演技の問題なのか、
演出の問題なのかは分からないのですが、
イマイチ感があったのは、ちょっと、残
念です。

月組公演も東宝版も観ていますが、一番
記憶に残っているのは、おそらく、2018
年の東宝版。加藤和樹さんのロナンで観
ているので、そのせいもあるのかもしれ
ません。（加藤和樹さんに軽めの役は、
多分、無理）

気のせい、という可能性もありますので、
ライブ中継で確認しようと思います。

ところが、一転して、第２幕はすごく良
かったです。

次第に革命へと向かっていく革命家たち
と民衆の力強いダンスと歌。そして、新
しく追加された「愛し合う自由」。ロナ
ンがオランプの側にいて、オランプへの
想いをソロで歌う曲ですが、ロナンの感
情が歌に込められていて、とても素敵な
場面になっていました。

もう一つ残念だったのは、アルトワ伯爵
役の瀬央ゆりあさん。配役発表の時から
若干の懸念があったのですが、やっぱり、
瀬央ゆりあさんが悪役に徹し切れていま
せん。

この作品では、ルイ１６世やマリー・ア
ントワネットが余り悪く描かれていない
だけに、アルトワ伯爵や輝月ゆうまさん
が演じるペイロールが民衆らに対して圧
制を行う王侯・貴族らの象徴として、い
かにも尊大で憎たらしく見えないと、王
侯・貴族らに対して、革命を起こすロナ
ンらの大義というか、エネルギーが見え
にくくなってしまいます。

宝塚だから、そこまでの悪役というのは、
無理なのかもしれませんが、月組公演の
時は、美弥るりかさんがいい味を出して
いたので、出来ないことはないと思うの
ですが、瀬央ゆりあさんには難しいのか？

ただ、悪役がきちんと出来ないと、専科
へ行ってからが心配になるのですが……。
当然、悪役も回って来るでしょうし。

また、日曜日のライブ中継を観て、感想が
変わるかも。