妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

圧巻!!井上芳雄さん主演のミュージカル『ベートーヴェン』を観た!!

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


一昨日は、井上芳雄さん主演のミュージ
カル『ベートーヴェン』を観に、年末の
東京・日生劇場へ行ってきました。


圧巻!!としか言いようがない作品です。


オフィシャルサイト・イントロダクショ
ンには、こう書かれています。
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ベートーヴェンの原曲に基づく実話に着
想を得た物語


本作は、『エリザベート』、『モーツァ
ルト!』、『レベッカ』、『マリー・ア
ントワネット』、『レディ・ベス』など、
日本ミュージカル界でも屈指の人気作品
群を手掛けてきたミヒャエル・クンツェ
(脚本/歌詞)とシルヴェスター・リー
ヴァイ(音楽/編曲)のゴールデンコン
ビが、構想10年以上の歳月を費やし、
クラッシック音楽史にその名を燦然と輝
かせる最も偉大な音楽家の一人であり
「楽聖」とも称されるルートヴィヒ・ヴ
ァン・ベートーヴェンの謎に満ちた人物
像とその生涯に肉迫した野心作である。
当代随一のピアニストとして、作曲家と
して、それ以前に当たり前であった教会
や宮廷のための音楽を一般大衆向けに
〈解放〉した功績は革命的でもあり、の
ちの音楽家に多大なる影響を及ぼしたが、
音楽家の生命線とも言える聴力を失うと
いう不運と苦悩に苛まれながらもなお、
その創作意欲が生涯衰えることは無かっ
た理由は何だったのか?


今回、クンツェ&リーヴァイは、ベート
ーヴェンの〈愛〉をテーマに、【父から
の虐待】、【弟との確執】、【貴族から
の独立】、【幻聴による強迫観念】そし
て【叶わぬ恋】と、様々なエピソードを
織り交ぜながら、実際にベートーヴェン
が残した膨大な楽曲群を紐解きつつ、メ
ロディに歌詞をつけ、旋律を再構築し、
各シーンに当てはめていくという、画期
的で気の遠くなるようなアプローチを試
みている。そのため、誰もが一度は耳に
したことがあるであろう「悲愴」、「月光」、
「英雄」、「運命」、「田園」、「皇帝」、
「エリーゼのために」、「第九」などのメ
ロディが頻繁に登場し、ベートーヴェン
の生涯を知らなくとも、すんなりと作品
の世界に没入出来てしまうという仕掛け
である。そんなクンツェ&リーヴァイ渾
身の最新作が、2023年1月に韓国の
地にて世界初演の幕を開け、5月15日
(月)に好評のうちに千穐楽を迎え、そ
して、本年12月、日本ミュージカル界
屈指のキャスト競演により、日本初演の
幕が開きます。
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だそうです。


公演プログラムから、ストーリーを紹介
します。
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1827年3月28日、深夜。
棺に収められたルートヴィヒ・ヴァン・
ベートーヴェン(井上芳雄)の元を、ア
ントニー・ブレンターノ(愛称トニ)
(花總まり)が訪れる。
「思いは変わらない。あなたに会える日
を待ち望んでた」


時は一気に、17年前に遡るー。


1810年のウィーン。
ルートヴィヒはパトロンであるキンスキ
ー公爵(吉野圭吾)の舞踏会で演奏を始
めるが、粗野な恰好の彼を貴族たちが口
々に揶揄し始める。
招待客の一人だったトニの注意も聞かず
音楽を聴こうとさえしない彼らの態度に
ルートヴィヒはついに激昂し、演奏を中
止して会場を後にする。


その翌日、公爵の弁護士を務めるフィッ
ツオーク(渡辺大輔)の差し金でルート
ヴィヒの念願だった宮廷劇場でのコンサ
ートが突如中止に。
撤回を求めて向かった公爵の宮殿で、ル
ートヴィヒはトニと偶然再会する。


貴族たちの無礼を説くトニの進言もあり、
コンサートは仕切り直すことに。大勢に
くみせず自分の味方をしてくれた彼女に、
ルートヴィヒは心を惹かれ始める。


後日、弟カスパール(小野田龍之介)の
恋人ヨハンナ(実咲凛音)の悪評を街で
聞いたルートヴィヒは二人の結婚に猛反
対する。
だが、カスパールの決意は固く、仲違い
した二人は袂を別ってしまう。


場所は変わり、ウィーンにある実家のビ
ルケンシュトック宮殿でトニは父の遺産
を整理する日々を送っていた。義妹のベ
ッティーナ(木下晴香)が恋人について
熱く語るのを聞き、夫フランツ(佐藤隆
紀)との間に満たされないものを感じる
トニ。
そこへ先日の礼を伝えるべくルートヴィ
ヒが訪れぎこちなくも、徐々に二人の距
離は縮まっていくー。


翌日。
かねてからの耳の不調を調べるためバー
デンの診療所を訪れたルートヴィヒは医
師から「このままではいずれ、何も聞こ
えなくなる」と宣告される。


絶望に打ちひしがれるルートヴィヒ。
そんな彼の前に現れたのは、愛するトニ、
その人だったー。
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ということで、この作品は、ルートヴィ
ヒ・ヴァン・ベートーヴェンと人妻であ
るアントニー・ブレンターノとの禁断の
愛を中心に描いた作品です。


第1幕では、井上芳雄さんのソロコンサ
ートかと思うほど、井上芳雄さんが、歌
う、歌う、歌う、歌うと、歌いまくり、
圧巻の熱唱です。


第2幕では、どちらかというと花總まり
さんの歌が多くて、こちらも、さすがの
歌唱です。


特に、この作品の中では唯一のオリジナ
ル曲である「千のナイフ」の歌は、さす
がのリーヴァイさんの鳥肌が立つような
名曲を花總まりさんが朗々と歌います。


その他の曲は、イントロダクションに書
かれているように、全てルートヴィヒの
曲が使われています。(ベートーヴェン
が何人も出て来るので、名前の方で書か
ざるを得ません)


公演プログラムにセットリストが載って
いるのですが、例えば、第1幕SCENE2
では、交響曲第5番「運命」の第2楽章が
(さすがに第1楽章は使われていません)、
第2幕SCENE6では、ピアノ・ソナタ第
8番「悲愴」第2楽章がアレンジされて、
使われています。


私のような、ミュージカル好きで、なお
かつ、ベートーヴェン好きな人には堪ら
ない作品です。


ということで、クラシック音楽であるベ
ートーヴェンの名曲をアレンジして、歌
詞をつけた曲が、先のオリジナル曲を除
いた全曲ですから、クラシック音楽が歌
えるほどの実力が出演者には必要になり
ます。


で、実力派が勢揃いしました。


私が観た回の配役は、次のとおりです
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
:井上芳雄


アントニー・ブレンターノ:花總まり


ガスパール・ヴァン・ベートーヴェン
:小野田龍之介(Wキャスト)


ベッティーナ・ブレンターノ:木下晴香


バプティスト・ブレンターノ:渡辺大輔


ヨハンナ・ベートーヴェン:実咲凛音


フェルディナント・キンスキー公
:吉野圭吾


フランツ・ブレンターノ:佐藤隆紀(W
キャスト)
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もちろん、井上芳雄さんと花總まりだけ
が歌うのではありません。


実力派のメインキャストもアンサンブル
の人たちも含めて、圧巻の歌声を聴かせ
てくれます。


あのミュージカルに厳しいと言われる韓
国で好評であったというのも頷けるミュ
ージカル作品です。


配信もありますので、チケットを取れな
かった方、チケットを取らなかった方、
ご興味があれば、是非ご覧ください。




東京宝塚劇場です。窓口ももちろん閉まっていて、
門松だけがポツンと寂しそうに立っています。↓