妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

圧巻の歴史大作ミュージカル『蒼穹の昴』ー朝美・李春雲が輝いていた!!

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


「人間の力をもってしても変えられぬ宿命
など、あってたまるものか」
私は、「蒼穹の昴」の中のこのセリフが大
好きです。
原作小説と宝塚のお芝居では、このセリフ
を言う人物が違っていましたが、お芝居で
は、あの場面で出てくるのは効果的であっ
たと思います。


このセリフをまさしく、この作品の中で実
現していくのが、李春雲(春児)です。
宝塚のお芝居では、彩風咲奈さんの演じる
梁文秀が主人公ですが、原作ではどちらか
というと李春雲が主人公です。


老占い師の白太太から偽りのお告げを告げ
られたと知りつつ、極貧の生活から宦官に
なってまで、西太后の側近にまで登りつめ
た李春雲。
そう、彼こそがこの作品の真の主人公です。
舞台は、梁文秀に白太太がお告げをすると
ころから始まりますが、原作では、白太太
が李春雲にお告げをするところから始まる
のです。


そして、その李春雲を見事に舞台上で再現
して見せてくれた朝美絢さんの演技力。
本当に素晴らしく、昴の星のように輝いて
いました。あの難しい京劇の立ち回りも凄
かったです。


宦官役ですので、2番手の朝美絢さんに役
が回ってきたのだとは思いますが、ぴった
り役に嵌まっていて、朝美絢さんの代表作
の一つになるのではないでしょうか。


一方の梁文秀役の彩風咲奈さん、この作品
で退団される李玲玲役の朝月希和さんにと
っても、代表作になるのでは、と思います。


原作を読んだ時には、この大作をどうやっ
て宝塚の舞台にするのだろう、と思いまし
たが、見事に再現してみせてくれました。


演出の原田諒氏はじめ、スタッフの方々、
そして専科の6名を含めた出演者全員の
総力の結集の成果と言っていいでしょう。


11月26日からは、東京公演が始まりま
す。
この圧巻の歴史大作ミュージカルは、東京
で、さらに進化し続けるのでしょうか?