壽々の雑記帳

観劇のコメントや日々の出来事・時事問題などについて綴ります。

月組公演『応天の門』の人物相関図で?と思う所。

今日は、壽々(じゅじゅ)です。


今回は、宝塚のHPに載っている『応天の
門』の人物相関図で、原作と比べると?
と思う所を紹介します。


まず、清和帝役の千海華蘭さんが?です。
清和帝は、9歳で即位し、この物語の時点
で、10代前半です。
千海華蘭さんの年齢は不詳ですが、10代
前半ではないでしょう。
ただ、人物相関図を見ると、結構、清和
帝が出てきそうなので、千海華蘭さんで
ないと務まらないのでしょう。
千海華蘭さんは、童顔ですので、10代前
半でも通じるのか?


その清和帝から矢印が在原業平に延びて、
「「百鬼夜行」の取調べを命じる」と書
かれているのが、最大の謎です。
「取調べ」なんかされては困る人物が朝
廷の重要人物にいるからです。
ですから、原作では、在原業平は検非違
使(警察)の長ですが、「取調べ」をし
ていません。
業平が「取調べ」をして、道真が「百鬼
夜行」は、一体誰が何のためにやってい
たのか?ということを解明してしまって
は、その後が、続きません。続かないの
は、もしかするとネタバレになるかも知
れませんが、伴善男の毒殺未遂事件です。
この事件が起きないことになります。
「取調べ」をして、分かりませんでした
では、検非違使の長の業平の面目は丸つ
ぶれでしょうし。
そんなストーリーの大幅変更をして、大
丈夫か、と思います。
「取調べ」をされて困る人物をそんな間
抜けにしていいのか?とも思いますし。
原作者なら、ストーリーを変更しても、
ちゃんと、着地点を見出せると思います
が、演出家の田渕大輔氏にそんな芸当が
できるのか?不安しかありません。


で、在原業平から菅原道真に矢印が延び
て、「協力を依頼」と書いてあるのです
が、原作ではこの時、業平と道真との間
が気まずくなっているので、「協力を依
頼」どころか「相談」もしていません。


昭姫から道真に矢印が延びて「取調べに
協力」、白梅と紀長谷雄から道真に矢印
が延びて「取調べを手伝う」と書かれて
いるのも変です。
「取調べ」をするのは、検非違使の長で
ある在原業平であって、文章生にすぎな
い菅原道真ではありません。


逆に、人物相関図で何者か分かった人物
もいます。「黒炎」と「大拙」です。
原作に登場しますが、名前は出てきませ
ん。


最後に、昭姫の店に店の娘が9人もいて、
どうするのか、と思うのですが、ミュー
ジカルですから昭姫の店で、9人で歌っ
たり踊ったりするのでしょう。