妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

これは、凄い!!美弥るりかさん出演の舞台『キングダム』を観劇しました。

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


昨日は、舞台『キングダム』を観に、梅
田芸術劇場メインホールまで遠征してき
ました。


出来れば、美弥るりかさん、華優希さん
出演回で観たかったのですが、夜の部し
かなく、さすがに、日帰りができないの
で、美弥るりかさん出演回を優先して、
チケットを取りました。


で、今回観劇したのは、このキャスト。
((W)と書いてあるのはWキャスト)


信:高野洸(W)
嬴政 / 漂:小関裕太(W)
河了貂:川島海荷(W)
楊端和:美弥るりか(W)
壁:有澤樟太郎(W)
成蟜:神里優希(W)
左慈:早乙女友貴
バジオウ:元木聖也
紫夏:石川由依(W)
昌文君:小西遼生
王騎:山口祐一郎



公演プログラムからストーリーです。
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 時は紀元前、中国・春秋戦国時代。西
方にある国「秦」。
 戦争孤児の少年・信と漂は、地方にあ
る村の里典の家の下僕として働きながら、
天下の大将軍になることを夢見て日々剣
術の鍛錬に励んでいた。
 ある日、秦国の大臣・昌文君との偶然
の出会いから、漂は王宮に仕官すること
になる。
 離れ離れになった二人だったが、時を
おかずして王宮で大王の弟が反乱を起こ
したという噂が信の耳に聞こえてくる。
 夜、物音に気づき信が扉を開けると、
そこには血まみれで倒れ込む漂の姿が。
 そして「今すぐにここに行ってほしい」
と地図を信に託し、漂は絶命する。
 「お前が羽ばたけば、俺はそこにいる。
信……俺を天下に連れて行ってくれ!」
 信は漂の剣を手に、地図の場所・黒卑
村へと向かう。
 そこに居たのは漂と瓜二つの人物。
 彼こそは、王都を追われた若き秦王・
嬴政だった。
 漂が嬴政の身代わりとして命を落とし
たことを知り、怒りをぶつける信。
 しかし、嬴政の王としての強い思いに
圧倒された信は、漂の遺志を受け継ぎ、
嬴政と共に行動して王都を奪還すること
を決意する。
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これだけでは、ちょっと、分かりにくい
ので、少し、補足します。


そこへ、秦王の弟の成蟜が放った刺客朱
凶がやってきます。漂に瀕死の重傷を負
わせたのは、朱凶であることを知った信
は、朱凶との一騎打ちに挑み、見事に朱
凶を倒します。
信と嬴政は、鳥の頭を模した蓑を被って
いる不思議な少年(?)河了貂の手引き
で追手を巻き、刺客のムタを撃退しなが
ら、秦王の忠実な武将である昌文君や部
下たちが待つ合流予定地に到着します。
しかし、合流した昌文君たちを加えたと
しても、嬴政軍と反乱軍との戦力差は圧
倒的。
そこで、嬴政は、山の民に応援を求める
ことにします。しかし、山の民は、秦国
に虐げられてきた過去があり、山の民の
長老たちは「嬴政の首をはねろ」と騒ぎ
ます。
しかし、嬴政は、山の民の王・楊端和に
対して、自分の目的は「国境をなくし、
中華を統一することだ」と話します。
その言葉に心動かされた楊端和は、それ
まで被っていた仮面を外し、嬴政に協力
して、王都奪還を目指します。
その兵力は3千に対し、敵軍は8万!!
王都奪還は、成功するのか?!


といったところで、第1幕が終了し、第
2幕は、王都奪還の戦闘シーンになりま
す。
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さて、コメントです。


私は、映画版の第1作を観ているのです
が、内容は、ほぼ映画と同じで、信と漂
の少年時代から信と嬴政たちが王都を奪
還するまでを描いています。


ただ、今回の舞台版が映画版と大きく違
うのは、嬴政が幼い頃、趙に人質として
囚われていて、趙の人々から虐待されて
いて、その嬴政の秦国への逃亡を闇商人
の頭目の紫夏とその仲間2名が手助けす
る場面があることです。
嬴政は、剣で腕を突いても痛みを感じま
せん。趙で受けた虐待が、嬴政を痛みも
悲しみも何も感じないような人間にして
しまったのです。
そんな嬴政を紫夏が命を賭けて助けるの
は、自分もまた赤の他人に命を助けられ
たからだと言います。その養父が死ぬと
き「恩恵は全て次の者へ。そうやって人
は繋がっていく」と言われたと、説明し
ます。
その紫夏と仲間2名は、嬴政の逃亡を助
けるために、死んでいきます。


舞台版では、この場面が加わることによ
って、印象が大きく変わり、物語に厚み
が増しました。
虐待されて痛みも悲しみも感じず、趙の
亡霊に苦しめられる嬴政。その嬴政の逃
亡を命を張って助け、温かく嬴政を抱擁
する紫夏の思いが嬴政が国家間の戦争を
なくすために中華を統一しようとする思
いへと繋がっていきます。


ただ、なんで、嬴政が趙で虐待されてい
るのか、亡霊に苦しめられているのかの
部分がちょっと説明不足です。(ウィキ
ペディアで読んで、ようやく、理解でき
ました)


ところで、最大の見どころは、映画版も
そうでしたが、それを舞台上で再現した
アクションシーンで、凄い迫力がありま
した。


信役の高野洸さんのアクションが凄いで
すし、嬴政役の小関裕太さんも王自ら剣
を取って戦います。
小関裕太さんが、ちょっと、ノーブルな
顔立ちで、秦王役が良く似合っていると
思いました。


そして、山の民の王・楊端和役の美弥る
りかさんも二刀流で大活躍です。さすが、
元宝塚男役です。
なんたって、『夢現無双』の佐々木小次
郎、『All for One』 のアラミスですから
ね。強いです。
山の民の王として、最初に信や嬴政たち
に会った時には、仮面を被って、ボイス
チェンジャーで声も変えているのですが、
仮面を取った時のオーラは、さすがです。
映画版を観ていて、分かっていましたの
で、その瞬間を双眼鏡でガン見してしま
いました。


華優希さんの河了貂を観たかったのです
が、川島海荷さんも可愛くて、結構、活
躍していました。


そして、王騎将軍役の山口祐一郎さん。
ちょっと、お茶目な王騎将軍になってい
ました。
舞台の最初と最後に昭王と一緒に登場す
るので、語り手ではないのですが、物語
の導入役と最後の締め括り役というか、
自身の将来を暗示させる言葉で終わりま
す。


なんだか、キャストを観ていると、途中
でミュージカルになるんじゃないかと、
錯覚しそうになりましたが、さすがに、
それはありませんでした。


とにかく、壮大な舞台セットと音楽、そ
して決闘、戦闘シーンの迫力が素晴らし
い作品でした。


ところで、ラスボスのランカイは、どう
やって動かしているんでしょうね?


なお、人名などは、出来るだけコピペし
て、間違えないようにしていますが、も
し、間違っていたら、ご容赦願います。
(「嬴」なんて字は、どうやったら出て
来るんでしょうね?)