妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

花組公演『鴛鴦歌合戦』観劇感想④ー峰沢丹波守と志村狂斎

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


昨日は、花組公演『鴛鴦歌合戦』『GRA
ND MIRAGE!』の4度目の観劇予定でした
が、体調不良で断念しました。
体調不良で観劇できなかったのは、初め
てです。最近は、風邪もひかないので。


それでも、3回観劇しているので、感想
の続きを書きたいと思います。


今回は、骨董狂いの二人、峰沢丹波守
(永久輝せあさん)と志村狂斎(和海し
ょうさん)です。


峰沢丹波守は、花咲藩のお殿様。
藩政を放り出して、骨董の収集と女が好
きというお気楽極楽のバカ殿を永久輝せ
あさんが楽しそうに演じています。


花組2番手がこんな役でいいのか、とい
う気はしますが、まあ、それほど悪い人
という訳でもないので……。


峰沢丹波守が骨董屋から買い求めた物は
すべて怪しげな物ばかり。


そんな骨董品を自慢げに家臣たちに披露
する場面がとても面白いです。


静御前の初音の鼓やら道八茶碗やら平敦
盛の青葉の笛。いかにも怪しげです。


平敦盛の青葉の笛の話では、一の谷で
平敦盛(帆純まひろさん)が熊谷直実
(峰果とわさん)に討たれる場面が出て
きます。そして、敦盛の妻・玉織姫(朝
葉ことのさん)も。


で、前回は、前から2列目の上手端の席
で観劇していたので、花咲藩の大老・蘇
芳(紫門ゆりやさん)が話を聞きながら
大あくびをしいるという演技がバッチリ
見えました。


蘇芳ら花咲藩の家臣は、そのような殿の
振る舞いに不満を募らせますが、その理
由を峰沢丹波守の正室である麗姫(春妃
うららさん)が説明します。


それは、30年前の花咲藩で起こったお
家騒動で徳川家から下賜された花沢藩主
の跡目の証である「鴛鴦の香合」が行方
不明であること。


春妃うららさんの芝居がかったお芝居?
が面白いです。さすがですね。


そんな峰沢丹波守のもう一つの悪い癖は
女好きであること。


志村狂斎の家を訪れた峰沢丹波守は、殿
様一行にお茶の支度をする狂斎の娘・お
春(星風まどかさん)の後姿を眺めて、
「腰の丸みの程の良さ」なんて言ってい
ます。


本当にいいんですかね、2番手にそんな
ことを言わせて。


思わず、双眼鏡を永久輝せあさんから星
風まどかさんに向けてしまいましたが……。


でも、そんなことを抜きにすれば、永久
輝せあさんの殿様姿は、良く似合ってい
て、何かちょっと可愛い。


さて、一方の同じく骨董狂いの志村狂斎。


お米を買うお金も怪しげな骨董品につぎ
込んしまいます。


「お米がないなら麦焦がしを食べればい
い」とばかりに、麦焦がしを娘に勧めま
すが、麦焦がしばっかりではお腹が膨れ
ないとお春に「お父さんのバカ」「お父
さん嫌い」と言われてしまいます。


そんなことを言われても、相変わらず、
骨董品集めをする志村狂斎を演じる和海
しょうさんが、飄々とした感じで、さす
がに演技も歌も上手いです。


そんな狂斎でも、武士としての誇りは失
わず、娘のお春を殿様の妾にするという
話を断り、借金が返せず、夜逃げしよう
とするのですが……。


和海しょうさんがこの作品で退団される
のが惜しまれます。
花組を歌唱面で支えてきた一人だと思い
ます。


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