妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

『NEVER SAY GOODBYE』に宙組の底力を見た!!

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


昨日は、宙組宝塚大劇場公演『NEVER SAY
GOODBYE』を観てきました。


友の会で当選した席は、8列目のど真ん中。
ほぼSS席です。
しかも、真風涼帆さんが銀橋のセンターに立
つと、真ん前という凄い席。
S席のチケット代では申し訳ないくらいのいい
席で今回は観劇しました。


で、『NEVER SAY GOODBYE』、いい意味で
予想を裏切りました。
妻が和央ようかさんの前回作をテレビで観て、
「普通」と言っていたし、ポスターの絵面も地
味だし、何より主人公が写真家というのがイマ
イチな感じだったので……。


ストーリーは面白いし、音楽は素晴らしいし、
宙組メンバーのコーラスも真風涼帆さんの歌も
良かったし、ほぼ文句の付け所がないという作
品でした。
(ホメ過ぎか?)



一応、公演解説とプログラム記載のストーリーを
載せておきます。


公演解説です。


「ジキル&ハイド」「THE SCARLET PIMPERNEL」
等の世界的大ヒットミュージカルの作曲家フランク・
ワイルドホーン氏と、作・演出の小池修一郎とのコラ
ボレーションにより、2006年に宙組で上演された
『NEVER SAY GOODBYE』—ある愛の軌跡—。読売
演劇大賞優秀作品賞と共に、小池修一郎が文部科学大
臣賞を受賞した傑作ミュージカルが、16年の時を経て
再び宝塚歌劇の舞台に登場致します。
この公演で初舞台を踏んだ真風涼帆は、今や宙組トッ
プターとして充実の時を迎え、満を持して再演に挑み
ます。
1936年。ナチス政権下のベルリンオリンピックに対抗
してバルセロナで人民オリンピックが開かれる。取材
に訪れた人気写真家ジョルジュは、リベラルな女性劇
作家キャサリンと運命的な再会を果たし、二人は恋に
落ちるが、やがてスペイン内戦に巻き込まれて行く。
ファシズムと闘う人々の愛と勇気が、「ONE HEART」
をはじめとする数々の名曲で綴られる、ミュージカル
大作。


ストーリーです。(公演プログラムより)


 1936年、ハリウッド。セレブ達が集まるクラブ、ココ
ナッツ・グルーヴでは、新作映画「スペインの嵐」の制作
発表パーティーが開かれていた。カルメンを演じるエレン
・パーカーや、エスカミリオを演じる現役闘牛士ヴィセン
ト・ロメロらの紹介が行われている最中、突然原作者のキ
ャサリン・マクレガーが激しい剣幕で飛び込んでくる。映
画の脚本が自分の書いたものとはかけ離れたものになって
いると抗議に来たのだ。会場が大騒ぎとなる中、突然フラ
ッシュが焚かれ、一人の男が現れる。パリの風俗を撮影し
た写真集で一世を風靡したカメラマン、ジョルジュ・マル
ローだった。激高した表情を撮られたキャサリンは気分を
害し、撮影したフィルムを渡すよう詰め寄るが、ジョルジ
ュは拒否する。キャサリンは、フィルムを貰うまでサヨナ
ラは言わないと言い放ち、その場を後にするのだった。
 その夜、ジョルジュの居所を突き止めたキャサリンは、
彼が借りているアトリエ兼住居を訪ねる。そこでキャサリ
ンはジョルジュが撮り溜めていた写真を目にし、彼に興味
を持ち始める。ジョルジュは、ポーランドの貧しい街で生
まれ、広い世界を見たくて家を飛び出したデラシネ(根無
し草)であり、いつか人生の真実を映し出す写真を撮りた
いと思い写真家になったのだ。自分の見たことのない世界
を実際に目にしてきたジョルジュに尊敬の念を抱くように
なるキャサリン。ファシストへの批判を込めて書いた「ス
ペインの嵐」を、アメリカ人的な見方でしかないと指摘さ
れたキャサリンは、自分なりに見識を広げ、人生の真実を
見付けようとしていると話す。ジョルジュもまた、真っ直
ぐな強い意志を持ったキャサリンに惹かれるのだった。
 「スペインの嵐」は現地でのロケ撮影が予定されていた
が、スペイン共和国は選挙により社会主義となったばかり
で情勢が落ち着かない状況だった。そこで映画スタッフや
エレン達は下見に行くことにし、ジョルジュも正式な特派
員としてビザを取得して同行する。折しもバルセロナでは、
ナチスによるベルリン・オリンピックに対抗したオリンピ
アーダ・ポピュラール(人民オリンピック)が開催される
ことになっており、一行は開会式のリハーサルを見学する。
そこでジョルジュはキャサリンと再会する。キャサリンは
ソビエト連邦から招待を受けた作家仲間と共にモスクワに
向かう道中、スペインの新しい共和国を取材に来ていたの
だ。思わぬ再会に心を躍らせるジョルジュとキャサリン。
しかし突如、オリンピアーダの中止を余儀なくさせる事件
が起こる。スペイン領モロッコでナチス・ドイツとイタリ
アを後ろ盾とするフランコ将軍が挙兵し、各地で国軍のク
ーデターが起きたのだ。統一社会党幹部のフランシスコ・
アギラールは、バルセロナをファシストの手から守ろうと
市民たちを煽動する。歴史を変える事件のただ中にいるこ
とを実感したジョルジュは、このままスペインに残ること
を決めるのだった。
 やがてバルセロナで市街戦が始まった。ジョルジュはカメ
ラを手に戦場を駆け回り、そこで起こる真実を記録する。キ
ャサリンは、ジョルジュと同じものを見ていたいと告げ、危
険を承知で彼についていく。一方、ヴィセントは、生まれ故
郷であるバルセロナがファシストの手に落ちるのを看過でき
ないと、残留した外国のオリンピック選手たちと共に戦闘に
加わるのだった。
 人生の真実の瞬間を捉えたいと、カメラを手に世界中を旅
してきたジョルジュ。デラシネであった彼が、スペインの地
で見出したものとは……。



うーん、ストーリーを書き写していて、これは、当時のスペ
インの内情とスペインを取り巻くヨーロッパ情勢を知らない
と分かりづらいな、と思ったんですが、それはさすがに大変。
まあ、知らなくてもそれなりに楽しめるでしょう。
できれば、公演プログラムに載っているコラム「今、なお熱
く語られるスペイン内戦とは?」を事前に読んでおくと多少
は役に立つかと思います。


さて、コメントです。


まず、真風涼帆さんの歌がこんなに上手かったっけ?と思うほ
ど良かったです。
多分、ワイルドホーンさんの曲が素晴らしい、ということもあ
ると思います。
また、歌詞も良くて、この歌詞を名曲に乗せて歌う真風さんの
歌は心を揺さぶるものがありました。


それは、宙組生によるコーラス場面も同じです。今回の作品は、
コーラスの場面が多いのですが、宙組生のコーラスが素晴らし
いと思いました。
宙組生の底力を見た(聴いた?)という思いです。
宙組一人一人の歌唱力のレベルが高いから、コーラスになって
も、力を発揮できるのだと思います。


中でも、この曲「One Heart」。名曲です。


ダンスシーンでは、2カ所が強く印象に残りました。


一つ目は、最後の戦場の場面で、真風涼帆さんのジョルジュを
中心に民兵達8人が銃を持って踊るところ。


メンバーは、真風涼帆さん、芹香斗亜さん、紫藤りゅうさん、
瑠風輝さん、優希しおんさん、鷹翔千空さん、風色日向さん、
亜音有星さん。
という、宙組男役の中核メンバーが揃いました。
どこを見ればいいのか分からない状態になります。


私は、前にも書きましたが、紫藤りゅうさんのファンなので、
紫藤りゅうさんを中心に(作品全体通して)見ていましたが。


二つ目は、フィナーレでマタドール姿の男役さん達がマントを
翻して踊るところ。超格好いいです。娘役さん達もスペイン風
の衣裳を着て素敵です。
やはり、宝塚の舞台には、スパニッシュな衣裳とダンスが良く
合いますね。


最後に、一つ気になったのが、紫藤りゅうさんのセリフが1カ所
声が小さかったのと、フィナーレの階段下りの時の桜木みなと
さんの歌がほとんど聞こえなかったこと。
マイクの調子でも悪かったのでしょうか?


6日(日)にもう1回観に行く予定ですので、コメントの続きは
その後に。