壽々の雑記帳

観劇のコメントや日々の出来事・時事問題などについて綴ります。

星組公演『めぐり会いは再び next generation』の残された疑問。

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


星組東京宝塚劇場公演が無事、初日を迎
えたようですね。
千秋楽まで完走できることを祈っていま
す。


さて、その星組公演ですが、どうしても
納得できないことがいくつかあります。
記事のタイトルに「残された疑問」と書
きましたが、それほど大したことではな
いです。私にとっての「疑問」ですから、
もしかしたら、どこかに理由がちゃんと
書いてあるのかもしれません。


まず、一つ目は、サブタイトルです。
「真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガー
ルフレンド)」となっています。
「依頼人」とは、「一角獣の聖杯」を怪
盗ダアトから守るように依頼しに来たア
ンジェリークの侍女アンヌのことと思わ
れます。ただ、その前の「真夜中の」が
どうも?です。あれは、「真夜中」だっ
たのでしょうか?
レグルスの探偵事務所には、大学の同級
生5人が集まって騒いでる最中です。
下宿人の男性2人はともかく、女性も2人
混じっています。
女性2人は、多分、その後、自宅へ帰る
のだと思います。
王都マルクトは余程、治安がいいのでし
ょうか?


さらに不可解なのは、その後の「ミッド
ナイト・ガールフレンド」です。
「ミッドナイト」は「真夜中」です。
しかし、「ガールフレンド」は「依頼人」
にはなりません。「依頼人」なら「クラ
イアント」でしょう。
しかも、この作品では「ガールフレンド」
といえば、アンジェリークです。
「真夜中のアンジェリーク」って何か変
じゃないですか?
どうも、演出家の小柳先生が深い意味も
なく、雰囲気だけで付けたサブタイトル
という気がします。


二つ目は、ルーチェがその依頼人から、
「爵位を持った探偵」と言われているこ
とです。
まず、この物語の冒頭でオルゴン伯爵夫
人はなくなりますが、オルゴン伯爵は生
きています。その後、死んだという話も
なかったように思います。
例え、オルゴン伯爵が死んだとしても、
ルーチェは、オルゴン家の次男で、オル
ゴン家には長男のマリオがいます。
そのマリオと結婚していると思われるレ
オニードは、確か物語の中で、オルゴン
伯爵夫人と呼ばれていたと思いますから、
マリオがド・オルゴン伯爵であろうかと
思います。
一方、レオニードには兄のフォション・
ド・ローウェルがいます。
フォションがローウェル家の跡継ぎであ
ろうかと思います。
レオニードは、公演プログラムには、
「レオニード・ド・ローウェル」と書か
れています。レオニードがマリオと結婚
しているのなら、レオニード・ド・オル
ゴンになるはずです。
もしかしたら、この王国では、既に夫婦
別姓なのでしょうか?


なお、人物相関図を見るとレオニードは、
ローウェル公爵となっています。
前2作の人物相関図では、ローウェル伯爵
になっています。ローウェル公爵と
ローウェル伯爵は別人物なのでしょうか。


もし、オルゴン伯爵が死んでいて、マリ
オがその後を継いでド・オルゴン伯爵に
なっているとすると、例えルーチェに爵
位はあったとしても、少なくともド・オ
ルゴン伯爵ではないはずです。
しかし、物語の展開を見ていると、ルー
チェがオルゴン家の跡取りのようにも見
えます。
小柳先生が10年経ってマリオの存在を忘
れたのかとも思いましたが、物語の終盤
でそのマリオからレオニードに伝言が届
くという場面があります。忘れたようで
はありません。マリオが死んでいるわけ
でもないようです。
一体、オルゴン家の跡取りはマリオなの
かルーチェなのかはっきりして欲しい、
と思います。
まあ、ルーチェが国王になれば、その問
題もなくなるとは思いますが……。


三つ目は、宰相オンブルの息子ロナンが
最後に言った捨て台詞「恋人の好きな花
くらい調べておくんだな」です。
ルーチェは、その言葉に胸を押さえてよ
ろめきます。


ルーチェがアンジェリークに花を捧げる
場面は、王女の花婿選びの場面くらいし
か思いつきません。
その場面を振り返ると、王女の花婿選び
の2日目でしょうか。ルーチェが「寝過ご
した」と言って慌てて花婿選びの会場に
やってきます。しかも、財布を忘れて、
アンジェリークに贈り物を買ってやるこ
ともできません。上着の襟に硬貨を入れ
ていたことを思いだしたルーチェはその
お金で、花屋でアンジェリークに赤い花
を買ってあげます。
その花の匂いを嗅いだアンジェリークは、
大きなくしゃみをして、花が茎から落ち
てしまいます。
その後、テーブルに着いたアンジェリー
クはビールをジョッキで注文します。
一方、反対側の席に着いたルーチェは、
脱いだシルクハットで、その花をそっと
隠します、という場面です。


ロナンも当然この場にいて、一部始終を
見ていたと思います。
これは、推測ですが、アンジェリークは、
ルーチェの買った花の花粉アレルギーで
はなかったのではないかと思います。
そうすると、ロナンが言った言葉の意味
が通じるんですが、もうちょっと、分か
りやすくして欲しい、と思います。


最後は、怪盗ダアトです。
ネタバレになりますが、王国の秘宝「一
角獣の聖杯」は怪盗ダアトに盗まれてし
まいます。ルーチェが「次の仕事は聖杯
探しみたいだ」とか言うのですが、そも
そもルーチェが王女の花婿選びに参加し
たのは、裏の事情はともかく、「一角獣
の聖杯」を怪盗ダアトに盗まれるのを防
ぐのが目的だったはずです。
それを王女の花婿選びに振り回されて、
まんまと怪盗ダアトに盗まれてしまうの
は……。
聖杯は、王位を継承するのに必要なもの。
ですから、ルーチェは、ダアトから聖杯
を取り戻す必要があります。
で、この話は続編があるのか?というこ
とになります。
続編を作るつもりがないのなら、ルーチ
ェとアンジェリークが結婚して、「一角
獣の聖杯」も盗まれないで、目出度し目
出度し、で終わってもいいはずです。
しかも、怪盗ダアト役に相応しい暁千星
さんも組替えしてきました。
さて、小柳先生、また、前回のように続
編を作るのでしょうか?