妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

「ひどすぎて話にならない」専門家が酷評ー宝塚問題②

今日は、壽々(じゅじゅ)です。


こちらは、毎日新聞の記事です。
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「ひどすぎて話にならない」 阪急阪神
HDの悪手、専門家が酷評


宝塚歌劇団の女性劇団員が死亡した問題
で、外部の弁護士チームによる調査報告
書が公表されてから3カ月あまり。親会
社の阪急阪神ホールディングス(HD)
が「パワーハラスメントは確認できなか
った」とする調査内容を軌道修正し、遺
族側に謝罪する意向を伝えていたことが
明らかになった。ガバナンス(企業統治)
の専門家は「親会社としての対応を誤っ
た悪い事例だ」と批判する。阪急阪神HD
はいつ、何を間違えたのか。


女性劇団員の死亡を受け、歌劇団は2023
年10月に外部の弁護士事務所による調査
チームを設置。同11月に記者会見を開き、
調査報告書を公表した。だがその内容に
ついて、不祥事を起こした企業が設置し
た第三者委員会の報告書を評価する有識
者団体メンバー、八田進二・青山学院大
名誉教授は「ひどすぎて、話にならない」
と酷評する。


 八田名誉教授がまず問題点に挙げるの
は、調査チームの中立性だ。調査を手が
けた大阪市の弁護士事務所には、歌劇団
を運営する阪急電鉄と関わりの深い企業
(阪急阪神百貨店の親会社、エイチ・ツ
ー・オーリテイリング)の役員が所属し
ていることが判明した。また死亡した劇
団員が所属する宙(そら)組のうち4人が
聞き取りを辞退し、問題に関わった全員
をヒアリングできずに原因究明にたどり
着けなかった点も疑問視する。


 さらにHDの「企業価値を著しく損ね
た」とみるのは、11月の記者会見での対
応。角和夫会長や嶋田泰夫・阪急電鉄社
長は出席せず、歌劇団の専務理事だった
村上浩爾理事長が「証拠を見せていただ
きたい」と遺族側に発言。「親会社とし
ての真摯(しんし)な対応が感じられな
かった」と指摘する。


 「国際的にも企業の人権意識が重視さ
れる中、人命が失われたことの重大性に
気づいていなかったのではないか。親会
社のHDとしては外部に調査を委ねるので
はなく、(問題が発生した)当初から自
浄能力を発揮し、社外取締役らが中心と
なって、全社を挙げた社内調査を実施す
べきだった
」と述べた。


 11月の記者会見の内容は、早々に「世
間に受け入れられていない」(HD関係者)
と社内で認識され、HDや歌劇団は企業ブ
ランド価値損失の危機感を募らせたとみ
られる。


 12月に遺族側からパワハラの証拠とす
る記録を含めた意見書を送付され、歌劇
団の公式ホームページから報告書を削除。
HD首脳は「(報告書とは別に)我々とし
ても聞き取りをして、精査を進めていき
たい」とし、方針転換を余儀なくされた。


 阪急阪神HDは関西を代表する名門企業
の一つで、角会長は10年以上にわたって
関西経済連合会の副会長を務めている。
参加した2月の関西財界セミナーで、報
道陣の取材に「2月中に(遺族との)話
し合いがまとまればよい」と話し、問題
解決への強い意欲を見せていた。


 幕引きを急ぎたい理由は歌劇団の事情
もある。宝塚歌劇は今年、初演から110
周年の節目を迎えるが、問題を受けて記
念式典や関連行事を中止。さらに死亡し
た劇団員が所属していた宙組は昨年10月
から今年3月までの全公演が取りやめと
なり、若手劇団員の研さんの場が失われ
ることを懸念する声が関係者から出てい
た。
宙組では5月から話題作「ファイナル
ファンタジー16」の上演が予定されてお
り、これ以上の影響が及ぶのを避けたと
みられる。
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幕引きを急いだ割に、遺族側への対応に
真摯さが感じられません。


次回の交渉でも、合意できるか不透明で
す。


宙組公演は、諦めた方がいいかもしれま
せん。