妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

安蘭けいさん、柚希礼音さん、咲妃みゆさん出演の『カム フロム アウェイ』を観ました!!

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


昨日は、ミュージカル『カム フロム ア
ウェイ』を観に、日生劇場まで遠征して
きました。


東京は、風が冷たくて、寒かったです~。


それでも、一昨日は、新幹線も強風のた
め、遅れが出ていたようで、心配してい
たのですが、昨日は、東京駅には無事、
定刻通りに到着しました。


逆に、少し、早過ぎたので、東京駅の待
合室で30分程、時間を潰して、日比谷の
日生劇場へと向かったのですが、それで
も、まだ、開場時間前だったので、開場
まで、シャンテの中で待っていました。


外は寒くてね。


東京宝塚劇場の前には、綺麗な花が飾ら
れていました。


東京宝塚劇場は、どうやら貸切公演だっ
たようで、

何でしょうか?「練馬区商業まつり」っ
て。


こちらは、日生劇場です。

開場すると舞台はこんな感じです。

机と椅子だけで、それを出演者が動かし
て、航空機の機内や町の酒場にしたりし
ています。


キャストを顔ぶれをみると、皆、主役の
出来るような豪華キャストです。


その理由が、作品を観て、よく分かりま
した。


1人のキャストが何役もやります。


一番多いのは、吉原光夫さんで、こんな
感じです。


オズ/ジョーイ/マイケルズ先生/ラビ/テリ
ー/マッティ/管制官/パイロット/乗客/地元
住民/税関職員/心臓専門医のリーダー/CT
Vリポーター


何と13役です。


他のキャストも同様で、12人のキャスト
が約100の役を演じ分けます。


まるで、ジェットコースターに乗せられ
たような怒涛の休憩なしの100分間で、
観る側も、今、どのキャストがその役を
演っているのか必死に喰らいついていか
ないと、振り落とされそうです。


場面転換、歌、セリフ、ダンスも同じで、
例えばソロの歌が少なくて、何人かが歌
い繋ぐこともあれば、デュエットもあり
ます。


それを演じ分けるのですから、相当のミ
ュージカルの実力が必要です。


ということで、実力派12人の豪華キャス
トになった訳です。


また、ストーリーも素敵です。


まず、公演プログラムから「ご挨拶」の
一部を紹介します。
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 本作品は、2001年9月11日、アメリカ
合衆国・ニューヨークで起きた同時多発
テロ事件の影響で急遽アメリカ領空が全
て封鎖され、アメリカ国内に着陸できな
くなった38機の飛行機がカナダのニュー
ファンドランド島にある小さな街・ガン
ダーに緊急着陸した際に、街の住民と乗
客の間に起きた、5日間の心温まる実話
が基になっています。作者のアイリーン
・サンコフ氏とデイヴィッド・ヘイン氏
は、この出来事に関わった実在する人々
にインタビューを重ね、人間の慈愛に満
ちた希望の物語を完成させました。これ
までにアメリカ、イギリス、カナダ、オ
ーストラリアなど、世界中で上演され多
くの演劇賞を獲得した本作を、トニー賞
を獲得したブロードウェイ版の演出で皆
様にお届けします。
(中略)
 国境、人種、言語、宗教。全てを越え
て繋がった心の交流を描く本作は、大き
な自然災害に見舞われた現在の日本に多
くのことを気づかせてくれます。本作を
通し、人が互いに思いやり助け合うこと
の大切さ、さらには、人々に勇気と希望
を届けられれば幸いです。
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もちろん、能登半島地震とこの作品を単
純に比較することはできません。


ガンダーは、わずか人口1万人の小さな
町ですが、水もあれば、電気も通ってい
ます。


それでも、いきなり、人種も言葉も宗教
も違う、約7,000人もの飛行機の乗客を、
突然、迎えることになったガンダーの町
の人々の行動には、驚きを禁じ得ません。


飛行機の乗客を泊める宿泊所の手配、そ
こまで乗客を送り届ける乗り物の手配、
食料の手配、宗教上の理由で、食べられ
ない物がある人々もいます。そして、女
性特有の物の手配、赤ん坊のためのおむ
つや食べ物の手配、アイスホッケー場を
巨大な冷凍庫にして、食料を保管したり
します。さらに、動物も飛行機に乗って
いて、犬や猫やボノボまでいます。イス
ラム教徒もいて、礼拝する場所も用意し
ます。携帯電話が普及していないので、
電話機もパソコンも用意します。


それらを全て無償で飛行機の乗客たちに、
しかも、迅速に提供するのです。


38機の飛行機が着陸した場所がガンダー
で、幸運であったとしか言い様がありま
せん。


財布を盗まれるんじゃないかと疑心暗鬼
だったニューヨーク出身のボブ(加藤和
樹さん)は、泊めてくれた町長からバー
ベキューパーティーをやるから、家々か
らバーベキュー用のグリルを借りてきて
くれと言われて、そんなことをしたら、
背後から銃で撃たれるんじゃないか、と
怯えながら、ボブはグリルを住民の家か
ら持ち出してきます。誰もそれを咎める
ものなど一人もいず、むしろ、手助けし
てくれます。


乗客の中には、ゲイのカップルやニュー
ヨークに消防士の息子がいる母親や、閉
所恐怖症の人やユダヤ教徒やイスラム教
徒の人までいます。


そんな飛行機の乗客の様子も、それを迎
え入れるガンダーの町の人々の様子も、
短い公演時間の中で丁寧に描いています。


とにかく、驚きと感動の詰まった素晴ら
しい作品です。


なお、公演は、まだまだ続くので、ネタ
ばれは避けようと思います。(少し書い
てしまいましたが)


最後に、公演プログラムから、ストーリ
ーです。
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 2001年9月11日、ニューヨークで同時
多発テロ事件が発生。アメリカの領空が
突然閉鎖された。


 その頃、カナダの最東端ニューファン
ドランド島の小さな町ガンダーでは、町
長(橋本さとし)がいつもの朝を過ごし、
赴任したばかりの新人記者ジャニス(咲
妃みゆ)が挨拶にやってくる。そこへ大
変な知らせが飛び込んでくる。行き場を
失った飛行機が、ガンダー国際空港にや
ってくるというのだ。わずか人口1万人
の小さな町に不時着することになった38
機の飛行機と約7,000人の乗客・乗員と動
物たち。


 ガンダーは一夜にして2倍近くの人口
になる!クロードは非常事態を宣言し、
陣頭指揮をとり始める。在郷軍人会会長
のビューラ(柚希礼音)はガンダー学園
に700名の乗客の受け入れを表明し、思
いつく限りの必需品を手配。警察官のオ
ズ(吉原光夫)はビューラの要請を受け
て町中の店を走り、ガンダー動物愛護協
会のボニー(シルビア・グラブ)は乗っ
ている動物を救うべく動き出し、住民た
ちは、カムフロムアウェイズのために必
要なものを用意すべく徹夜で駆け回る。


 乗員と乗客は許可が下りるまで長い間
を機内で過ごさねばならない。機長のビ
バリー(濱田めぐみ)はコックピットで
一人、家族に電話で状況を伝える。ハン
ナ(森公美子)はニューヨークの消防士
の息子に電話をするも全く通じない。環
境エネルギー会社社長のケビンT(浦井
健治)とその秘書ケビンJ(田代万里生)
はお酒でへべれけに。テキサスから来た
ダイアン(安蘭けい)の隣に、騒ぎから
逃れたいニック(石川禅)が座り、会話
が始まる。結局、乗客たちは何が起きた
のかを知らされないまま、見知らぬ地へ
と足を踏み入れることになる。


 ひとまず寝場所を確保した乗客たちは、
深夜にニュースで事件を知って衝撃を受
け、電話の前には乗客たちの長い列がで
きる。乗客は実に多国籍。言語のみなら
ず食事にしてもそれぞれの宗教、文化に
合わせたものが必要となり、住民はそれ
に対応することになる。一息つくと、住
民は乗客を自分たちの家に連れていき、
お茶を出し、シャワーを貸し、できる限
りのもてなしをする。乗客の中にはニュ
ーヨーク出身のボブ(加藤和樹)のよう
に、財布を盗まれるんじゃないかと、そ
のもてなしに疑いを抱く者もいる。


 息子を亡くした母親、すれ違いを感じ
たカップル、熟年男女の新たな人生の始
まり……。町の人たちの献身的な支えと
温かい見守りは、いつしか乗客たちの心
を解きほぐし、全てを越えた永遠の絆が
生まれていく……。
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ミュージカル好きなら必見のミュージカ
ルだと思います。


余りの素晴らしさに、愛知公演を追いチ
ケすることにしました。2階席の最後列
ですが、今回、5列目で観れたので……。