妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

月組公演『応天の門』その他の配役についての感想。

今日は、壽々(じゅじゅ)です。


昨日は、月組退団者の発表と月組公演
『応天の門』のその他の配役の発表が
ありました。


今回は、『応天の門』の配役についてで
す。


配役を見ていて、オヤッと思う配役があ
りました。
清和帝役の千海華蘭さんです。
清和帝は原作では幼帝です。千海華蘭さ
んのやるような役ではありません。
その後に、退団者の方を見て、成程と思
いました。
千海華蘭さん、今度、退団されるのです
ね。
清和帝がどれほど出場場面があるのか分
かりませんが(原作では余り多くはない
です)、できるだけ増やして欲しい、と
思います。清和帝に入内する藤原多美子
(花妃舞音さん)も出てくるのですから。


 そして、やっぱり、悪役の藤原基経役は、
 風間柚乃さんでしたね。
悪役というか敵役というか。
『ディミトリ』のジョージア王国の副宰
相アヴァク・ザカリアンのような存在で
す。
悪役とか敵役は、やはり、2番手、3番手
に回って来るようです。


『応天の門』は、文章生である菅原道真
と検非違使を率いる在原業平がバディと
なって、昭姫らの協力を得ながら、「百
鬼夜行」などの京の都に起きる怪異事件
を解決するというお話ですが、タイトル
からも分かるとおり、藤原対反藤原を描
いた物語でもあります。


菅原道真と在原業平は、その権力闘争に
巻き込まれるのを避けようとするのです
が、どちらかというと、反藤原派です。
したがって、藤原良房(光月るう)の養
子である藤原基経は、朝廷において、権
力を握ろうとする役、つまり、敵役にな
ります。その父親も同様ですので、この
作品で退団する光月るうさんも敵役にな
ります。


なお、私がこちらの方が海乃美月さんに
合っていると思った藤原高子役は、天紫
珠李さんになりました。
藤原高子は、過去に在原業平と駆け落ち
未遂をしています。
若き業平(英かおと)と若き高子(蘭世
惠翔)も登場するので、その駆け落ち未
遂の場面も出てくるのでしょう。


白梅役の彩みちるもちょっと意外です。
原作ではもう少し若い役というか。
学才を買われて菅原家に仕えていますが、
どちらかというと、ちょっと、美形の在
原業平の方に気があります。


菅原道真の学友で学問の不得意なトラブ
ルメーカーの紀長谷雄役の彩海せらさん
は、面白い配役です。
格好いい役ではありませんが、出番は多
そうです。


一方で、菅原道真の許嫁の島田宣来子の
名前が配役に見当たりません。
ヒロイン不在にするのか、それとも、昭
姫を無理矢理ヒロインにするのでしょう
か?
ちょっと、昭姫をヒロインにすると、原
作の菅原道真のイメージ(学問には興味
があるが、女性には興味を示さない)が
壊れそうな気がしますが……。


なお、(↓)に原作の第1巻から第4巻まで
を読んでの主な登場人物と「百鬼夜行」
に関して書いた記事を載せておきますの
で、ご参照ください。