妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

明日海りおさん主演の『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン』を観劇しました!!

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


昨日は、明日海りおさん、戸田恵子さん
主演の『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ
・ルビンスタイン-WAR PAINT-』を観劇
に、日生劇場まで、遠征してきました。


どうでもいいけど、タイトルが長い!!


FCで申し込んで、何と、最前列のど真ん
中!!
双眼鏡なしでもハッキリと見えました。


最初、チケットが届いた時、A列だと思
ったんですが、Aの前に✕印がある?


ちょっと、信じられなくて、劇場の係員
にも確認したのですが、やっぱり、最前
列。
久し振りに、奇跡が起きました。


もう、明日海さんがすぐ目の前!!!
それだけで、もう感激!!!


で、まず、公演プログラムからストーリ
ーの紹介です。
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1930年代のニューヨーク、マンハッタン。
華やかな赤いドアに、女性たちが次々と
吸い込まれていく。求めるのは、エリザ
ベス・アーデン(明日海りおさん)の美
のマジック。「覚えておいて、女性は皆、
美しくなる権利を神から与えられている
の」


その目と鼻の先にオープンしたのが、ヘ
レナ・ルビンスタイン(戸田恵子さん)
のサロン。「醜い女なんていない。怠惰
なだけ」7年前にアメリカの事業から一時
撤退したヘレナだったが、見事カムバッ
クを果たし、この街に帰ってきたのだ。


ピンクがシンボルの、心躍るパッケージ
を打ち出すエリザベス。科学的見地から
美にアプローチするヘレナ。それぞれカ
ナダ、ポーランドの貧しい生まれだが、
アイディアと行動力でキャリアを築き、
今や全米の美容業界を牽引する存在とな
っていた。


互いを意識し、男性優位の社会で必死に
闘い続ける二人は、それが故に、自分を
支えてくれる大切な存在の葛藤に気付け
ないでいた。エリザベスは事業を支えて
くれる夫・トミー(上原理生さん)を常
に部下として扱い、ヘレナはヒットを連
発する片腕・ハリー(吉野圭吾さん)を
全く評価しない。嫌気が差したハリーは
エリザベスの元へ、喧嘩から離婚に至っ
たトミーはヘレナの元へ寝返る。その裏
切りに怒り心頭となりながらも、パート
ナーの交換によりライバルの手の内を知
った二人は、互いを貶めようと罠を仕掛
けるが、それが裏目に出て、かえって自
身を窮地に追い込む結果を招いてしまう。


やがて第二次世界大戦が勃発。工場や資
材が次々と武器弾薬作りに徴収される中、
それでも二人は美の追求を諦めない。新
勢力の台頭、価値観の変容。巨大な時代
の波が、エリザベスとヘレナを飲み込ん
でいくー。
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観客席に座ると、既に幕は開いていて、
舞台上には、左右にデスク。
正面右にはピンクのドアがあって、その
上に「Elizabeth Arden」の文字。
正面左には黄色のドアがあって、その上
には、「Helena Rubinstein」が書かれて
います。


そのピンクのドアが開いて、ピンクの衣
装のエリザベス・アーデンの従業員とそ
の顧客が出てきて歌って、踊ります。
オープニングから華やか。


そして、舞台下手から、エリザベス・ア
ーデン(明日海りおさん)がピンクの衣
装で登場して、歌います。


明日海りおさん、登場のたびに衣装が変
わって、すべてピンク系。一度だけ、黒
の衣装に黒の帽子で登場しますが、ピン
クの手袋をはめて、帽子にはピンクの羽
根が付いています。


一方の、戸田恵子さんはブルー系の衣装。
これも、ピンクよりは地味ですが、場面
ごとに衣装が変わって、この二人の衣装
も今回の公演の見所の一つ。


曲も素敵です。特に、エリザベス・アー
デン=明日海りおさんが第2幕で歌う「ピ
ンク」が素敵で印象的でした。


さて物語は、こう始まります。


エリザベス・アーデンの経営するお店は、
大繁盛。ピンクで統一した商品が女性客
の心を鷲掴みします。
ところが、そこに、悪い知らせが……。


ライバルのヘレナ・ルビンスタイン(戸
田恵子さん)が戻ってきて、しかも、自
分の店のすぐ近くにサロンを開いたと。


エリザベスとヘレナ。二人は同じ化粧品
業界で成功していて、それでいて、互い
を名前で呼びたくないほどの犬猿の仲。


この二人のバチバチのバトルが物語の忠
心ストーリーです。これが実に面白い。


この作品は、ほぼ、実話に基づいている
そうですから、本当に仲が悪かったよう
です。


しかも、同時代に同じ場所にいて、それ
ぞれのブランドを築き上げて成功した女
性ということで(ヘレナの方が8歳年上)、
奇跡としか思えません。


この二人を支えるのが、男性陣二人。
ヘレナを支える販売部長のハリー(吉野
圭吾さん)。やり手の販売部長で、ヘレ
ナが3年かけてチンパンジーを使って(?)
開発したエストロゲンホルモンクリーム
を昼用(DAY)と夜用(NIGHT)に分けて
販売することを提案。二つに分ければ、
2倍売れると。


ところが、ヘレナはこのハリーを仕事だ
けでなく私用にも夜までこき使って、ハ
リーはそれが不満。なお、ハリーはゲイ。


一方の、エリザベスを支えているのが、
夫のトミー(上原理生さん)。こちらは、
販売部長のポストが欲しいのに、エリザ
ベスが与えてくれず、しかも、夫として
ではなく部下扱い。それが不満。


さすが、ベテランの二人。歌も上手けれ
ば、演技も上手い。この二人が主役二人
をしっかり、支えています。


ヘレナに嫌気が差したハリーは、ヘレナ
の所へ行き、販売部長の席を獲得。
それを見たトミーは、エリザベスと喧嘩
し、こちらは、ヘレナの元へ。


どちらも、それぞれの化粧品の秘密情報
を持っての寝返りなので、さあ、大変。


互いの化粧品のマイナス情報を暴露しあ
って、エリザベスとヘレナは、FDA(食品
医薬品局)の公聴会に呼び出されます。


下った裁定は、「化粧品の瓶に成分を表
示したラベルを貼る」こと。


訳の分からない成分表示を見た顧客は、
買い控え。業績は急降下。


そんな中、第二次世界大戦が勃発。


化粧品の材料も容器の材料も調達難とな
る中、逞しさを見せる二人。


戦争の女性部隊員や女性工員が使用する
化粧品を開発し、売りに出します。


そして、戦争が終わって、普及したのは、
テレビ。


テレビを使って、商品を売り出す事を提
案するハリーとトミーですが、エリザベ
スも大衆向け商品を売ることを拒絶し、
一方、10代向けの商品を売ることにヘレ
ナも拒絶します。


そんな中、テレビを使って若者向け大衆
商品を売りだしたのが、「REVLON」。
「女性たちは「REVRON」を買い漁って
いる」。


それでも、自分の高級ブランド路線を貫
こうとするエリザベスとヘレナ。


バーでバッタリ出会ったハリーとトミー
は、「二人は時代遅れの恐竜だ」と歌い
ます。そして、自分たちも。
この場面がとても愉快で、楽しいです。


何か、化粧品ブランドの女性起業家二人
のWARを描いた作品と聞くと堅苦しいイ
メージを抱くかと思いますが、とても面
白く、楽しく、そして、華やかなミュー
ジカルです。


なお、元宝塚宙組娘役の彩花まりさんも
出演されています。


チケットも一部、残っているようです。
今回、私のおすすめ公演です。


私?私は残念ながら、東京までの交通費
に使って金がない。