妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

生産者と児童の命のどちらが大切か?ーウズラの卵窒息死事件(シニア雑記)

今日は、壽々(じゅじゅ)です。


2月26日に、福岡県みやま市の教育委員
会が、小学校1年生の男子児童が、給食
のおでんに入っていたうずらの卵を喉に
詰まらせて死亡したと発表した事件。


その後、朝日新聞DEGITALが「各地で提
供を控える動き」の記事を配信したとこ
ろ、意外な観点からの批判が沸き起こっ
たとのことです。(デイリー新潮の記事
より)


SNS上では、『ウズラの卵だけを槍玉に
上げるのはどうかと思う』、『「事故が
あったから提供をやめる」というのは、
乱暴』、『窒息事故は、他の食品でも起
きる』、『次は里芋? 蒟蒻? って感
じで、どんどん給食の献立から具材が減
っていく』というような投稿が相次いだ
とのことです。


また、「よく噛んで食べなさいって教育
するべき事案」、「何でもかんでも危険
要素を排除すれば良いってもんじゃない」
「そのうち食べられるものなくなりそう」
という意見も投稿されたとのことです。


まず、窒息死したのは、小学1年生です。


先生が「よく噛んで食べなさいって教育」
するのは、当然としても、全員が先生の
言う通りにするとは、限りません。


児童が窒息死する可能性があるのなら、
やはり学校の給食の献立からは、うずら
の卵は排除すべきでしょう。


プチトマト、乾いたナッツ・豆類(節分
の鬼打ち豆)、うずらの卵、あめ類・ラ
ムネ、球形の個装チーズ、ぶどう・さく
らんぼは、『球形という形状が危険な食
材』として、2016年に現在のこども家庭
庁が発表した『教育・保育施設等におけ
る事故防止及び事故発生時の対応のため
のガイドライン~施設・事業者向け~』
の『誤嚥(ごえん)・窒息につながりや
すい食べ物の調理について』のリストに
入っているそうです。


うずらの卵を給食から排除したからとい
って、「そのうち食べられるものなくな
りそう」ということにはならないと思い
ます。


2008年7月29日、凍らせたこんにゃく入
りゼリーを、祖母が1歳9ヶ月の男児に与
えたところ、喉に詰まらせた。 病院に救
急搬送されたが、9月20日に亡くなった、
という事故がありました。


その後、この事件を契機に様々な対策が
取られています。


ただ、一方で、こんな記事もありました。
(弁護士ドットコムニュースより)


うずらを飼育し、その卵のほとんどを国
内の水煮加工工場に出荷している「浜名
湖ファーム」では、学校給食も無視でき
ない供給先で、「給食でうずらが出なく
なれば、生産農家、加工工場、流通の人
には大打撃になる」と危惧しています。


ただ、こんにゃくゼリーの時のように、
同じような悲劇を繰り返すのか、生産者
を守るのか、という選択になりそうです。


国が何らかの指針を出し、児童の命を守
ると同時に、生産者に対する支援も行う
べき事案だと思うのですが……。