妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

新型コロナを2類相当から5類にすると、公演休演は減るのか?

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


今、各県の知事から新型コロナを感染症
法の「2類相当」から「5類」に変更す
るようとの要望が政府に対して出されて
います。


「2類相当」では医療機関や保健所には
国に患者の全数報告が求められています
が、「5類」になると基幹病院からの定
点報告に変更されるため、医療機関や保
健所の負担が減るからです。


また、「2類相当」では、国や自治体は
患者に対し、入院の勧告、就業制限、外
出自粛の要請が可能となります。


季節性のインフルエンザと同じ「5類」
であれば、このような要請はありません。
インフルエンザが流行しても学級閉鎖は
あっても、公演中止がほとんどないのは、
このためです。


では、新型コロナが「5類」になったら、
公演中止は減るのでしょうか?


新型コロナで公演がやたらと休演になる
のは、公演の開演前、開演中にやたらと
「公演関係者」全員にPCR検査をするた
めだと思います。
季節性インフルエンザでこのような「公
演関係者」に対する検査はしないでしょ
う。


ところで、上に新型コロナは感染症法の
「2類相当」と書きました。なぜ、「2類」
ではなく、「2類相当」なのでしょうか?
これは、調べるのにずいぶん苦労しまし
た。


実は、今、新型コロナに対して適用され
ているのは、感染症法の「2類」ではな
く、「新型インフルエンザ等感染症」で
す。
当初は、新型コロナは「感染症法」の
「指定感染症」(「1類」~「3類」相当)
として、指定されていたのですが、「指
定感染症」は、最長2年で期限切れになり
ます。


そこで、「感染症法」を2021年2月に改
正して、新型コロナを「新型インフルエ
ンザ等感染症」の一類型として新たに位
置づけました。こちらは、期限の制限は
ありません。
という経緯で、新型コロナは「新型イン
フルエンザ等感染症」の一類型となった
わけですが、「新型インフルエンザ等感
染症」における行動制限は、「2類相当」
というより「1類」に近い、むしろ、外
出自粛要請は、「1類」にはないので、
「1類」より厳しい対応を取ることが可
能です。


さて、これを感染症法の「5類」に引き
下げようというのが、知事たちの提案で
す。
PCR検査をしたり、就業制限があるのは、
新型コロナが「新型インフルエンザ等感
染症」の一類型となっているからです。
公演が中止になるのもそれが理由でしょ
う。
これが、「5類」になれば、そのような
検査や制限が一切なくなります。
つまり、季節性インフルエンザと同じ対
応、新型コロナが流行する前の状態に戻
る事になります。


したがって、公演関係者が新型コロナに
感染したからといって(主役が感染した
場合は違いますが)公演休演ということ
はなくなるでしょう。


ただし、公演休演はなくなると思います
が、代わりに新型コロナの感染爆発が起
きる可能性があります。
医療体制は、今でも危機的状況にありま
すが、完全に機能不全に陥ります。
感染爆発が起きれば、社会インフラも崩
壊する恐れがあります。


したがって、新型コロナが流行している
限り、検査やある程度の制限はやはり必
要で、そのような制限のある限り、公演
中止はまだまだ続くものと思われます。


やはり、一番いいのは、私たち一人一人
が感染しないように、他人に感染させな
いように行動に注意するしかないのでは
ないでしょうか。