今晩は、壽々（じゅじゅ）です。

私にとっては、衝撃的なニュースでした。
あの劇団四季のミュージカル『キャッツ』
でグリザベラ役を演じた久野綾希子さん
が22日亡くなりました。
71歳。乳がんだったそうです。

私が久野綾希子さんを初めて観たのは、
劇団四季のミュージカル『キャッツ』の
グリザベラ役。
1983年の『キャッツ』初演の時。
場所は、東京・新宿の仮設劇場キャッツ
・シアター。
どうやってチケットを入手したのか記憶
にありませんが、当時、川崎に住んでい
たので、何かの広告で見たのでしょう。
何の予備知識もないまま、面白そうだと
いうことで、観に行ったのだと思います。

劇場を入ると、中はゴミの山。その中央
に舞台がありました。
何が始まるのかと、期待と不安。
開演すると、猫たちがダイナミックに歌
い踊ります。
そのうちに登場するのが老いた娼婦猫の
グリザベラ。そして歌いだす名曲『メモ
リー』。
その素晴らしい歌声に魅了されました。
今でもはっきりと覚えています。
そのグリザベラを演じていたのが久野綾
希子さんでした。
そして、この『キャッツ』が私がミュー
ジカルの舞台を初めて観劇した公演でし
た。

そして、最後に久野綾希子さんの舞台を
観たのは、2020年12月、朝夏まなとさん
主演の『ローマの休日』御園座公演の ヴ
ィアバーグ伯爵夫人役。
年を取ったな、と思いました。自分も年
を取っているのにね。
まさか、これが最後になるとは思っても
みませんでした。
71歳は、いくら何でも早すぎです。
まだまだ、活躍して欲しかったと思いま
す。

『キャッツ』には800回以上も出演した
そうです。
まさに、日本のミュージカル界を代表す
る女優だったといっていいでしょう。

故人のご冥福をお祈りし、心より哀悼の
意を表します。