妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

「やけど写真」はパワハラ証拠になる?ーMBS NEWS

今日は、壽々(じゅじゅ)です。


今回は、MBS NEWSの記事です。
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「遺族は裁判を起こすべき」の声に南和
行弁護士は「裁判で解決できる部分は限
られる」遺族側の心情を解説「やけど写
真」はパワハラ証拠になる?


宝塚歌劇団の女性が死亡した問題で、12
月7日に遺族側の弁護士が会見を開き、
主要なパワハラ行為は15あったと主張し
ました。ヘアアイロンでやけどを負った
時の写真や、当時女性が母親と交わした
LINEが公開されています。会見を見て、
企業のリスクマネジメントなどに詳しい
南和行弁護士は「厚生労働省が発表して
いるパワハラ指針に沿う形で説明してい
て、パワハラを否定するのは難しいと思
う」と話します。


「15のパワハラ」遺族側が主張する例


●上級生Aがヘアアイロンで火傷を負わせ
  た
●Aが真摯に謝罪しなかった
●Aが髪飾りの作り直し等、深夜に及ぶ労
  働を課した
●上級生が新人公演のダメ出しで、人格否
  定のような言葉を浴びせた
●週刊誌報道後、上級生が死亡した劇団員
  を孤立化させ、過呼吸に追い込んだ
●劇団幹部が火傷事件を「全くの事実無根」
  と発表したなど、上級生や劇団幹部、演
  出家、宙組幹部らによる15の行為を主張
  しています。


(南和行弁護士) 今回、遺族の弁護士
が話された行為は、「パワハラに該当」
と言われると思います。
弁護士らは具体
的事実を意見書の中でも説明されてます
し、何でパワハラに当たるのかという評
価について、厚生労働省が発表している
パワハラ指針に沿う形で丁寧に説明され
ているので、記者会見での意見書を読め
ば、パワハラを「違います」と否定する
ことは難しいと思います。


――やけどしたとされる額の傷跡写真や、
死亡した劇団員のLINE、証拠としてはど
うなんでしょうか?


(南和行弁護士) パワハラのスタート
地点は、いつどういう事実があったんで
すか、ということになるので、火傷を負
われてることを示す証拠。ヘアアイロン
を上級生が持っていて、すり寄って火傷
が起こったこと自体は争ってないわけで
す。


しかも痛かったというようなこともおっ
しゃってるし、そうなると、故意があっ
たかなかったかではなく、「自分でやり
ます」と言っているのに上級生が「私が
やる」とやって、けがを負ってる段階で、
パワハラと言いうる、ということです。

スタート地点の「あった、なかった」で
いうと、「行為があった」という証拠と
なります。


遺族側は、上級生Aというより「組織の
側がなぜ放置したか」を問題視


――調査チームは弁護士たちで組まれた
んですけども、遺族側の弁護士は、その
調査チームの独立性がちょっとおかしい
んじゃないかと指摘もしています。


(南和行弁護士)記者会見では、既に宝
塚が公表した報告書について、そもそも
調査の体をなしてないんじゃないかとい
うことを強くおっしゃってました。特に
いろんな人が「聞いた、見た」というよ
うなことは、伝聞証拠だからと、軽んじ
ていたりするし、ご遺族が「私の娘がこ
ういったヘアアイロンのやけどのこと言
ってるんです」と言っていたにもかかわ
らず、それをまるで聞いてなかったよう
になっている、調査のあり方の問題を指
摘しています。


 まずはやけどの段階で上級生Aが、ご
本人さんに何か具体的にしたという問題
になってくると思うんですけど、その先、
例えば医務室に行って、見てもらってい
る段階で、既に【組織の問題】になって
いるんです。15個の行為全てが上級生A
によると言っているのではなく、むしろ
「組織の側がなぜ放置したのか」とか、
むしろそのことを問題視している本人さ
んを責めるような対応をしたということ
がパワハラだという指摘になっているの
で、今となっては、逆に上級生Aさんが、
場合によったら変な追い詰められ方をし
ても良くないということも、実は気にし
た発言を、遺族の弁護士はされていたか
と思うんです。


「遺族側は裁判を起こせばいい」という
声があるが


――視聴者の皆さんから質問や感想のメ
ッセージをお寄せいただきました。こち
らは「遺族側はもう、裁判を起こせばい
いと思う」というご意見です。


(南和行弁護士) このご意見、この状
況を見られた世間の方が「裁判をなぜ起
こさないんだろう」って思うのはとても
私わかります。けれども、実は裁判って
いうのは非常に『解決される部分っての
は限られている』というのが実感なんで
すね。


要するにパワハラがありました、それを
金銭評価して、損害賠償してくださいっ
て言ったら、そのお金を払うか、払わな
いかの結論にしか結局行き着かないわけ
なんです。


「認識変えてもらいたい」裁判ではでき
ない…切なさ残る


 ご遺族の代理人がおっしゃってたよう
に「認識を変えてもらいたい」。そこは
裁判ではできないんです。裁判で訴えて、
確実な証拠を出しても劇団側が開き直っ
て知りませんと言って、裁判所が判決出
すことができる、けれども、それはご遺
族の気持ちとしては、切なさは全く残る
わけです。


それよりも認識を変えてもらいたい、こ
れだけの証拠を突きつけられてるんだか
ら、「自分たちが間違っていた、あのと
きもっと気づいていればこんなことにな
らずにごめん」って思ってくれないんで
すかっていうことなのに、やっぱり裁判
では、開き直られるだけなので、ご遺族
も苦しい気持ちで言ってらっしゃるんだ
な、と思いました。


事実積み重ねて、丁寧に


――こんなメールも届いています。「真
実は一つですが、受け止め方は食い違う
ものです。その丁寧なすり合わせしか今
回の解決に向かう方法はないように思い
ます。真実が公平に明らかになることを
切に願います」南先生は、今後の遺族側
と劇団側とのやり取り、どんなところを
注目されていますか。


(南和行弁護士) 劇団側は、事実を真
摯に受け止めて隠さずに、どうすべきだ
ったのかということを、丁寧に対応して
ほしい、それしかないと思います。
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まあ、劇団側が事実を真摯に受け止める
なんてことは、ありそうもないし、結局
は、裁判ということになるしかないと思
いますが……。


でも、それでは、今後も、パワハラは、
無くならないんでしょうね。残念ですが。


歌劇団というより、阪急阪神ホールディ
ングスに、この問題に真摯に向き合うと
いう姿勢が見えてこないというのは、上
場会社として、大丈夫なのか、という気
がしますが……。


来年の株主総会が荒れるかも……。