妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

ミュージカル・コメディの傑作『TOP HAT』②ー作品の見所を紹介

今日は、壽々(じゅじゅ)です。


今回は、現在、梅田芸術劇場メインホールで
上演中の花組公演『TOP HAT』の見所につい
て、お伝えします。


この作品は、1935年の フレッド・アステアと
ジンジャー・ロジャース主演のアメリカ合衆国
のミュージカル映画を舞台化したもので、すれ
違いラブコメディです。


フレッド・アステアは、20世紀を代表するダン
サーであり、その華麗なステップは素晴らしい
ものがありました。


『TOP HAT』は、そのフレッド・アステアのダ
ンスの魅力がたっぷり盛り込まれた作品であり、
特に第1幕の最後でロンドンの劇場で主役のジェ
リー(柚香光さん)を中心にトップハットに燕
尾服でステッキを持って、花組生35名がタップ
を踊る「TOP HAT」のシーンは圧巻です。


また、ロンドンのホテルの部屋でジェリーが帽
子掛けを相手にダンスを踊るシーンも魅力的で
す。


とにかく、柚香光さんの華麗なダンスの魅力を
堪能できる作品です。


一方の水美舞斗さんが演じるホレスはジェリー
の友人のプロデューサーの役で、どちらかと言
えば道化役。
恐妻家で高所恐怖症で、執事のベイツにまで馬
鹿にされる始末。
したがって、あの水美舞斗さんがこのホレス役
をどう演じるのかもこの作品の見所の一つです。
とにかく、爆笑必至です。


その執事ベイツ役の輝月ゆうまさん。ホレスから
デイルの動きを見張るように命じられて、変装し
てデイルの後を付けるのですが、その変装振りも
また、必見です。


ジェリーが一目惚れして、アタックしていくモデ
ルのデイル役が星風まどかさん。
バンドスタンドで雨宿りしているところへ傘を差
したジェリーがやってきて、二人で踊るタップダ
ンスも素敵ですが、何といってもジェリーを友人
のマッジの夫と勘違いし続け、ジェリーの頬を2回
もぶってしまうばかりか、イタリア人のデザイナー
のペディーニと結婚までしてしまう、というところ。
デイルは大真面目なのですが、その勘違いぶりがま
た、爆笑ものです。


配役発表前からマッジ役はこの人しかいないと思っ
ていた音くり寿さん。デイルの話すホレス(実はジ
ェリー)と本物のホレスとが一致しないので、笑っ
て取り合おうとしません。
花組の歌姫音くり寿さんが歌う場面がほとんどない
のですが、最後にホレス(水美舞斗さん)とデュエ
ットで歌う「それ以外は、アイ・ラブ・ユー」(曲
のタイトルが分からないので)がちょっと素敵です。
なお、マッジはイタリアに滞在している設定なので、
第2幕にしか登場しないのですが、それでは音くり寿
さんの出番が第2幕しかないので、第1幕でもホテルの
客役などで出演しています。
是非、探してみてください。(案外分かりやすいです)


最後に、イタリア人服飾デザイナーのベディーニ役の
帆純まひろさん。この配役はちょっと意外でした。
主な登場人物がちょとずつ変なこの作品ですが、ひと
きわ変人なのがこのベディーニ。怪しげな日本語(本
当は英語)を使い、モデルのデイルに言い寄ります。
あの端正な顔の帆純まひろさんが頭髪の前をくるりと
曲げて口髭を生やしています。
ホテルのハネムーン・スイートでいきなり服を脱ぎ始
めるのですが……。


そして、デイルとべディーニの結婚を無効にするには?
その意外な結末にも注目です。


とにかく、華麗なダンスと「CHEEK TO CHEEK」をは
じめとする素敵な音楽の数々、そして、爆笑もののスト
ーリー。


傑作ミュージカル・コメディを是非ご堪能ください。


4月3日(日)には、配信もあるようです。