妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

雪組全国ツアー神奈川公演を観劇しました。(感想コメント)

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


昨日は、雪組全国ツアー神奈川公演を観
に、横浜・神奈川県民ホールへ遠征して
きました。


そして、今日は、そのライブ配信があり
ましたので、視聴しました。


両方合わせて、コメントします。


まずは、お芝居の『愛するには短すぎる』
の方からです。


まず、公演プログラムからストーリー紹
介です。
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 鉄鋼会社を経営する資産家、ウォーバ
スク家の養子であるフレッド・ウォーバ
スク(彩風咲奈)は、養父ジェラルドの
後を継ぐべく、留学先からニューヨーク
へ帰る船に乗っていた。
 航海初日、デッキに出たフレッドは、
船のバンドに所属するショーチームのメ
ンバーであるバーバラ・オブライエン
(夢白あや)という女性に出会う。バー
バラは、フレッドが新聞に婚約の記事が
載っていた有名な財閥の御曹司だと気付
き、彼の素晴らしい未来を祝福する。け
れどもフレッドは、これから先のことは
まだ自分でも想像がつかず戸惑っている
とバーバラに打ち明けるのだった。初め
て会った彼女に、自分の正直な思いを話
したことに驚くフレッド。フレッドは、
バーバラとどこかで会ったことがあるよ
うに感じるのだった。やがて二人はウェ
ルカム・パーティーでの再会を約束して
その場を後にする。
 その夜フレッドは、バーバラがマネー
ジャー、フランク(華世京)と言い争っ
ている所を目撃し、心配して声をかける。
病身の母親の治療費をフランクから借り
ていたバーバラは、彼にしつこく言い寄
られていたのだ。彼女はフレッドに礼を
言い、この航海を最後にショーの仕事を
辞めて母親の看病をするため故郷に戻る
のだと告げる。やがてフレッドは、バー
バラの話を聞くうちに、彼女が、幼い頃
結婚の約束をした女の子だと気付く。6
歳の時、両親と共に故郷ミズーリ州から
ニューヨークへと移り住んだフレッドは、
相次いで父母を亡くし、孤児院のオーナ
ーだったウォーバスク氏の養子となって
いたのだ。フレッドとバーバラは、20
年ぶりの思いがけない再会に心ときめか
せ、互いが過ごしてきた日々を語り合う
のだった。
 一方フレッドの部屋では、友人のアン
ソニー(朝美絢)が彼の帰りを待ってい
た。ここしばらく様子が変だとアンソニ
ーから声を掛けられたフレッドは、幼馴
染のバーバラと再会したことを話し、そ
れがきっかけとなって、最近自分の心に
湧き起こっていた疑念が溢れ出したと語
り始める……何かを望むことなく、この
まま与えられた社長の椅子に座り、ナン
シー(音彩唯、二役)と結婚してしまっ
ていいのだろうかと……。アンソニーは、
そんなフレッドの悩みを鋭く分析するの
だった。
 翌日、昼食の席でフレッドにバーバラ
を紹介されたアンソニーは、偶然にも、
彼女が昨夜見たショーの中で気に留めて
いた女性だったことに心躍らせる。積極
的にバーバラの気を引こうとするアンソ
ニーに、心穏やかでないフレッド。そん
な中、バーバラがショーチームの仲間に
呼び出される。昨夜、船内で盗難事件が
起こり、アリバイのないバーバラが疑わ
れているというのだ。驚いたフレッドは、
すぐに彼女のもとへ駆けつけ、その時間
にバーバラと一緒にいたことを証言する。
 やがて、バーバラに益々熱を上げるア
ンソニーは、君にはナンシーという婚約
者がいるのだから、彼女との仲を邪魔し
ないでくれと訴える。そんなアンソニー
の言葉を聞き、フレッドは自分もバーバ
ラに本気で恋をしていることに気付く。
バーバラとの出会いが、ナンシーとの結
婚を控えたこの時期でなければと、その
タイミングの悪さを嘆くフレッド。そし
て、バーバラもまた、フレッドに対して、
幼馴染以上の感情を抱いていた。新たな
生活へと踏み出そうとしていた矢先に再
会した二人……。4日間というわずかな
時間の中で、彼らはそれぞれの気持ちを
整理しようとするのだが……。フレッド
とバーバラの揺れる想いを乗せて船は進
んでいくー。
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2006年の元星組トップスター湖月わたる
さんの退団公演が初演ですから、そんな
に古い作品ではないのですが、なんとな
く、オーソドックスな宝塚作品という感
じがします。
演出が、正塚晴彦氏だからでしょうか。


ロンドンからニューヨークへと向かう客
船で4日間で起きた出来事を主人公のフ
レッドとその幼馴染のバーバラとの短い
恋模様を中心に、盗難事件や立てこもり
事件をエピソードにして、彩風咲奈さん
と朝美絢さんに執事役の凛城きらを加え
た3人のコメディをスパイスに加えたと
いう作品です。


漫才で言うなら彩風さんがボケで朝美さ
んがツッコミで、凛城さんが時々、お邪
魔虫で入って来るという感じでしょうか。


ラストは(ネタバレします)、結局、元
のとおり、フレッドは、養父の会社の跡
取りとなり、婚約者のナンシーと結婚す
る道を選び、バーバラも女優を諦めて、
ミズーリ州で病気の母親の面倒を見るこ
とになり、二人は別れを告げ、アンソニ
ーは、フレッドのために、バーバラを時
々訪ねて、連絡をすることを約束します。


まさしく、オーソドックスな宝塚作品の
王道を行っていて、ラストシーンには泣
いている人もいたようですが、私には、
ちょっと、物足りない感じがしました。


どうしても、このお話の続きを考えてし
まうのです。


バーバラは、女優を諦めて、病気の母親
の面倒を見るために、故郷のミズーリ州
へ帰るのですが、その後は?
母親はいつまでも生きている訳ではない
でしょう。


一方のフレッドは、孤児だった自分を育
ててくれた養父の恩に報いるために、会
社の後継者となり、婚約者のナンシーと
結婚することになるのでしょうが、それ
では、今まで、我慢して選ぶことをしな
かった人生を再び、そのまま歩むことに
なってしまいます。
4日間の恋などなかったかのように。


そして、そのフレッドと結婚することに
なる婚約者のナンシーは、夫の心の奥に
は自分とは違う永遠の愛を誓った別の女
性がいることになります。ちょっと、ナ
ンシーが気の毒過ぎるような気がするの
ですが……。


いっそのこと、ナンシーと養父を裏切る
ことになってもいいから、フレッドとバ
ーバラが手に手を取って駆け落ちすると
いうラストの方が良かったのではないか、
と思われます。


やはり、宝塚作品としては、そこまでは
踏み出せないのでしょうか?


良く出来た作品だとは思いますが、ちょ
っと、刺激が足りないと言うか……。



次は、レビューの『ジュエル・ド・パリ!!』
の方です。


本公演の方で感想を書いているので、本
公演との違いを中心にコメントします。


二手に分かれたので、人数は減ってしま
いましたが、やはり、藤井大介氏らしい
華麗なレビューは健在でした。


専科の美保圭子さんは、今回は、お芝居
の方には出演せず、レビューだけの出演
でした。
やはり、他の人では代えの利かない存在
なのでしょう。


他は、大体、和希そらさんの代わりは、
諏訪さきさんが、縣千さんの代わりは、
華世京さんが、野々花ひまりさんの代わ
りは、 音彩唯さんがやっていました。


それぞれが、自分の誕生石を歌い継ぐ場
面では、最初に「ルビー」と出てきたの
で、えって思いましたが、華世京さんは、
7月生まれなんですね。
縣千さんの時は、「アメシスト」でした。
和希そらさんと諏訪さきさんは、同じ、
10月なので、「オパール」でした。


「オベリスク」の場面は、叶ゆうりさん
でしたが、和希そらさんと比べるとちょ
っと、ごついですかね。


「カンカン」の場面は、『ムーラン・ル
ージュ!ザ・ミュージカル』の「みんな
でCANCAN」を思い出して、思わず笑っ
てしまいました。


最後の美保圭子さんのカゲソロで赤い衣
裳での彩風咲奈さんと夢白あやさんのデ
ュエットダンスが最高です!!!


夢白あやさんをトップ娘役に迎えて、雪
組のレビューがさらに輝きを増したよう
に感じます。


朝月希和さんが悪かったという訳では、
ないのですが、ちょっと、地味だったよ
うに思います。