妻が宝塚ファンで……。

ミュージカル観劇や日々の時事問題などについて綴ります。

『大逆転裁判』の間違った感想と正しい観方について

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


瑠風輝さん主演の『大逆転裁判』の公演
が始まって、私も、他の方のブログの感
想もいくつか拝見しましたが、いくつか
首を傾げるような感想を見かけました。


おそらく、この作品がどういう作品であ
るのかを理解していないのだろうと思い
ます。


一番驚いたのは「推理ものとしての魅力
は乏しいですね。「名探偵コナン」の方
がよっぽどおもしろい。」
という感想で
す。


『名探偵コナン』は、原作はマンガとは
いえ、一応、本格推理物です。


したがって、原作者が読者(または視聴
者)に対して、挑戦状を突き付けるよう
なところがあります。このトリックが分
かるかみたいなところですね。


ところが、『大逆転裁判』の元になった
のは、ミステリーゲームです。


プレイヤー全員がラストに辿り着けなく
ても、ある程度は、ラストまで辿り着け
るようになっていないと、ゲームとして
プレイしていても面白くありません。


ここが、『名探偵コナン』と『大逆転裁
判』の大きな違いです。


なお、ミステリーゲームですから、トリ
ックには気を使っているはずです。
トリックがおかしいとゲームとして成立
しませんから……。


この感想を書いた方は、あまり、推理物
には(『名探偵コナン』程度で)詳しく
はないのでしょう。


ただ、1カ所?と思う所がありますが、
そこは、大探偵ということで。


また、今回の『大逆転裁判』は、前回の
感想でも書いたとおり、一種の倒叙ミス
テリーになっています。


倒叙ミステリーとは、「読者に犯人また
は犯行の一部がわかっている状態で展開
するミステリー」です。
代表例は、『刑事コロンボ』です。


したがって、真犯人が誰か、なんてこと
は分かってしまってもいいのです。


その真犯人がどんな手口を使ったのか、
アリバイ崩しや証人がついている嘘を法
廷で暴いていく過程を楽しむのがこの作
品です。


しかも、前回の感想では、トンデモ法廷
ミステリーと書きました。


主人公の新米弁護士の龍ノ介が、シャー
ロック・ホームズの手を借りながら、法
廷の場で敏腕検事と対決しながら、真相
に迫っていく様子をコミカルに描いてい
るところが面白いのです。


瑠風輝さんの巧みな演技を鷹翔千空さん、
風色日向さんら若手ホープが支え、見応
えのある作品に仕上がっています。


これは、観客がプレイヤーとなって、
(実際には瑠風輝さんですが)ゲームを
クリアしていくという作品なのです。


明後日、水曜日はライブ配信日です。


ネタバレしてマズかったら、こんなに早
く配信はしないでしょう。


劇場に行けなかった方、劇場に行っても
もう一度、観たい方は、是非、ライブ配
信を楽しんでください。


そして、続編は、なんとなく、ありそう
です。そのために詳細が伏せられている
と思われるエピソードがありますので……。
(それについて文句を言っている感想も
ありましたが)


前回の記事です。↓